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52話 弟の事をよろしく頼む ページ5

当然、パピルスには、適当なことを言うなと怒られた。
毎日何もせずに、ホネクソほじってばっかだと偉い人になれないと言われ、オレはダジャレで言い返す。

「いやいや、こう見えても"トントン"拍子に出世してるんだぜ。スケル"トン"なだけに!?」

「ブフッ!?」

Aは、笑いを堪えきれなかったらしく、吹き出してしまったようだ。
パピルスは、それに(いぶか)しがったが、オレは聞こえなかったフリをした。


なんとか誤魔化し、そこからは、オレがダジャレを言ってはパピルスに呆れられたりという、コントの様なやりとりが続いた。
そして、観念したのは…パピルスの方だ。

「ぬああああああ!!もういい!オレ様は自分のパズルの管理で忙しいんだ…まったく!兄ちゃんはホントに…"ホネ"の(ずい)まで怠け者だな!」

パピルスは、そう言い残して走り出した。
最後のダジャレに、上手いこと言うなと感心する。
我が弟ながら、クールだぜ。

パピルスが、完全に去っていったと思ったAは出ようとしたが、アイツが戻ってきたのが見え、オレはAに「まだだ」と静止する合図を、口パクで送る。

パピルスはここに戻るなり、「ハ!!」の1文字だけ言うと、今度こそ走り去って行った。

もう大丈夫だろう──そう判断して、二人に出てきてもいいぞと声を掛けると、顔が真っ赤になっているAと、フリスクが出てきた。

A曰く、笑いを堪えるのが大変だったらしい。
フリスクもAの隣で、笑いながら頷いていた。

オレは、それを聞いて、悪い気はしなかった。
むしろ、ちょっと嬉しくなった。
同時に、コイツらなら頼みを引き受けてくれるかもしれないと思い、行こうとした二人を引き止め、パピルスに会ってやってほしいと頼んだ。

二人は少し迷っていたが、パピルスは実はそんなに危険な奴じゃない、頑張って強そうなフリしてるだけだと伝えると、頼みを引き受けてくれた。

オレは、先回りするため、あえて二人とは反対の方向へ行った。

A、フリスク。
パピルスの事を、よろしく頼んだぜ。

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作者名:のん猫?? | 作成日時:2021年1月15日 16時

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