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74話 優しいパピルス ページ27

─Aside─

えーと…こういう時は、とりあえず笑っとこう!

「えへっ!」

「すごいでしょ!」

フリスクも、得意げな顔をしている。

「すごい!やっぱり貴様らは頭がいいな!あ、そういえば…一つ聞きたいのだが、オレ様のパスタは食べてくれたか?」

う…!答えづらい質問が来た…!
正直に言うべきか、嘘をつくべきか…。
な…悩ましい…!

でも、嘘をつくのはやっぱり気が引けるので、正直に言うことにした。

「その、食べようとはしたんです…でも凍ってて食べられなくて…。」

「えー!?そ、そうだったのか…!!ニンゲンは凍ったスパゲティは食べられないのか…。」

パピルスさんの眉と目線が下がる。
残念そうな表情に申し訳なくなり、私とフリスクは謝った。

「パピルスさん、すみません…。」

「ごめんなさい…!」

「ニンゲンよ、心配には及ばん!マスターシェフ・パピルス様が、またいくらでもパスタを作ってやる!!」

パピルスさんは胸をぽんと叩き、そう返してくれた。

「ありがとう!パピルスさん!」

「次に作ってくれた時は、必ず食べさせていただきますね!」

フリスクはお礼を言い、私はそう宣言した。

「うむ!今度は凍ってない場所にパスタを置かねばなッ!では、オレ様は行くとしよう!また新たな罠を仕掛けねばならぬからな!ニャハハハハハハ!!」

そう高笑いして、パピルスさんは走り去った。
本当にいい人だ…。

次は必ずや、パピルスさんのパスタを頂くという誓いを胸に、次のエリアへ向かうと、再びパピルスさんに会った。

「ニンゲンよ、聞いてくれ!最近、兄ちゃんが靴下コレクションを始めたんだ…まったく嘆かわしい。」

パピルスさんは、私達に声をかけるなり、愚痴を零し始めた。
…サンズさん、なんて可愛いことしてるんすか。

「そうなんだ。まあ趣味は人それぞれだからね…温かい目で見守ってもいいんじゃないかな?」

そう答えたのは、フリスク。
大人の回答だなと思った。
…フリちゃん、ほんとに10歳?

「オレ様は時々思うのだ…オレ様みたいに面倒を見てくれて、イケてるな弟がいなかったら…兄ちゃんはどうなることやら…」

「うーん、ますます怠け骨さんになるかもしれませんね…。」

溜め息をつき、嘆きながら頭を抱えるパピルスさんに、私は苦笑いでそう答えた。

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作者名:のん猫?? | 作成日時:2021年1月15日 16時

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