61話 パピルスのコスチューム ページ14
「貴様らは間違いなく途方に暮れるだろう！なぜなら…オレ様もそうだったからだッ！」
うむむ…弟のパピルスですら途方に暮れるなら、間違いなく難しいんだろうな。
こりゃ、覚悟しておかないと。
「そういうことだから…覚悟しておけ！ニャハハハハハ！！」
そう言い残して、パピルスはまた走っていった。
元気だなぁ。
「ありがとな…アンタらのお陰で、あいつ、すごく楽しそうだ。」
柔らかい笑みを浮かべたサンズに、お礼を言われて、なんだかこそばゆくなった。
「いやいや、とんでもない！私達も、楽しんでるしね！」
私も、笑顔でそう返した。
パピルスが楽しそうにしてくれてるなら、これくらいなんでもない。
私達も、なんだかんだ楽しいしね！
「そうか。それなら良かったぜ。そうそう、話が変わるが、パピルスが着てるコスチュームの事だけど…」
「あの
サンズの
「ああ、そうだ。あれはな、２週間前のコスプレパーティー用に、オイラが作ったんだ。」
「え！？サンズが作ったの！？すごい！」
今度はフリスクが食いついた。
サンズ、器用だな。
きっと、可愛い弟の為に、愛情込めて作ったに違いない。
素敵なお兄さんだよ、まったく。
「へへ…ありがとよ。それ以来、あいつはあれしか着てなくてさ。」
フリスクに褒められ、頬を掻くサンズも可愛らしいなと、密かに思った。
「そっか！よっぽど気に入ったんだね！」
「ああ。本人曰く、あれは『戦闘用ボディ』らしいんだけど。ほんと…パピルスってイケてるよな？」
「うん！めちゃくちゃイケてる！」
「パピルス、かっこいいもんね。ぼくもそう思う！」
「…へへ、ありがとな。」
サンズの問いに、私とフリスクは素直にそう返すと、サンズは満足気な笑みを浮かべた。
「いえいえ！それじゃ、私達はそろそろ行くね！」
「おう、気をつけて行けよ。」
サンズに見送られながら進んでいくと、赤と黄色の派手な傘が目に入った。
そこへ行ってみると、背の高い水色の
「おっかしいなぁ…なぁんで全然、売れないかなぁ…つめたぁいスイーツを食べるにはうってつけの気候なのに…。」
しょんぼりしながらそう言う兎のお兄さんの言葉に、いや、むしろもっと冷えるよ！と、心の中でツッコミつつ、声を掛けた。
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作者名：のん猫?? | 作成日時：2021年1月15日 16時
