58話 どこもかしこも氷だらけ ページ11
「え…それじゃあ…」
フリスクが不安気な声を漏らすと、サンズは「まあ、落ち着いて聞いてくれよ」と、優しく
「青い攻撃が来た時は、動かなければダメージは受けないぜ。」
青色の攻撃か…そういえば、ワンボーの攻撃の時も青色の剣が出てたな。
動かなかったら、攻撃は確かに当たらなかったな。
「覚えやすいように説明するな?信号が赤になったらみんな止まるだろ?普通、信号は赤が『止まれ』だけど、攻撃では、青が止まれだと思え。」
つまり、青い攻撃が来たら止まればいいんだねと私が確認すると、サンズは「そういうことさ」と頷いた。
「分かった!ありがとう、サンズ」
お礼を言いつつ、私はサンズに手を振りながら歩き出した。
「なぁに。いいって事よ。…あ、そこ氷だから気をつけろよ。」
「え?わあああ!?」
私の足がつるっと滑った瞬間、「あ…」と、キャラとフリスクの声が重なる。
思いっきりお尻を打ち…見事にコケた。
これは恥ずかしすぎる!
「A!?大丈夫!?」
フリスクは心配してくれたけど、サンズとキャラには、笑われましたとさ…トホホ…。
なんとか起き上がり、サンズと別れてから、近くに看板があったので、スケートの要領で慎重に滑りながら近づいた。
北:氷
南:氷
西:氷
東:スノーフルの町……と氷
「全部氷かい!!」
「ははは…」
思わずツッコむ私と、苦笑いするしかないフリスク。
どこに行くか少し考えた後、ひとまず北へと進んだ。
そこに、にっこりと笑っている雪だるまが
にっこり笑ったまま、雪だるまはこちらに挨拶する。
「こんにちは。ボクは雪だるまです。」
「あ、どうも、Aです。」
「フリスクです。」
礼儀正しい雪だるまさんに、私とフリスクも挨拶を返す。
「あの…いきなりなんですけど、旅人さん達に、一つお願いしてもいいですか?」
私達は、一瞬顔を見合わせてから、雪だるまさんのお願いを聞くことにした。
「ボクは、世界旅行をすることが夢なんです…でも、あいにくここから動けません。ぼくの体から雪をとって、遠くへ運んでほしいんです。」
つまり、雪の欠片と一緒に冒険するという事か。
それは全然構わないんだけど、一つだけ心配な点があった。
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作者名:のん猫?? | 作成日時:2021年1月15日 16時