事件* ページ18
A「...」
私は今最大に困惑している。
どこぞの男子が
「なぁ、今丸山先輩のこと見てんけど、めっちゃ美人な人のこと抱きしめてた。」
「え、待って。丸山先輩、彼女おるって聞いてんけど。」
...それ私だよ。その彼女は私だよ。
やめて。そんな話ここでしやんといて...。
私は気づけば
A「忠義...」
忠義のところに来てた。
忠義は驚いた顔してたけど、何かを察知したんか
「どないしたん」って優しい声で聞くもんやから、私は泣いてしまった。
大倉「...丸山先輩になんか言われた?」
A「...ちゃう。」
大倉「じゃあなんやねん...」
A「...つらい。」
その言葉を聞いた忠義は無言で私を抱きしめてくれた。
そして
大倉「...俺やったらあかんの」
そう呟いた。
A「...え...?」
大倉「俺、ずっとお前のことしか見てきてへんのになんで気付かへんの?丸山先輩と付き合ったって聞いて俺正直嫌やった。好きなやつが幸せそうに笑ってるの見れるから、身を引こうって思ったけど俺にはそんなん無理や。」
A「...ただよし...」
大倉「...今でもAが好きや。」
A「でも、...」
大倉「...丸山先輩が好きなんは分かってる。でも、つらい思いさせられて、それでも好きでいられるん?俺やったら、泣かせへん。...なぁ、俺やったらあかん?」
A「...っ」
大倉「っ...困らせてごめん...。でも気持ちだけは伝えときたかってん。俺、いつでも待ってるから。なんかあったら絶対助けるから。」
そう言って、ニコッと笑った忠義はなんだか王子様みたいやった。
だから
...この光景を、丸山先輩が見てるなんて気づくはずもなかった。
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作者名:しゃけのん | 作成日時:2019年2月18日 3時