やまあり's short stories

ありやまありすけさんリク ページ40

涼介side

ふぅ…あっつ。




今はというとジリジリと照りつける太陽の下で、必死に自転車漕いでるところ。




「休みだったのに…颯馬め！」




…まぁいいや！
後でアイス奢ってもらおーっと！




颯馬は俺の恋人。
病院の救命で働いてるんだけど、今日泊まりなのに着替え忘れたから持ってきてって連絡きてさ。
仕方なく持って行ってあげてるとこ。




しかし、暑いなー。




颯馬side

「こら！走っちゃだめって言ってるでしょ！」




？「名取せんせ遊ぼ！」




「はぁ…全く…こけても知らないよ？」




？「大丈夫だもーん！あっ！」




段差につまずいたその子を間一髪のところで受け止めた。




「ほら、言わんこっちゃない」




？「…ごめんなさーい」




この全然反省してない子は俺が担当してる小林りんちゃん。
ある事故で左腕骨折して入院中なんだけど、元気いっぱいで病院内走り回るから大変。




りん「せんせー、なんかあの人こっち見てるよ？」




りんちゃんが指差す方向を見ると、そこには…




「涼介！」




涼介「ん、これ」




「わざわざごめんね？ありがと」




涼介「颯馬、なんか楽しそうだね？」




「そんなことないよ。担当してる子が元気だから大変でさ」




涼介「ふーん、そっか」




涼介、何か怒ってる…？




「涼介、怒ってる？」




涼介「別に？」




「なんかあるなら「何もないって言ってるじゃん」…」




涼介「じゃ、俺は帰るから」




「…」




いらいらした様子の涼介に何も言えなかった。




どうしたんだろ…




俺がその場に立ち尽くしていると、急に手を引っ張られた。




りん「名取せんせ行こ！」




「うん、そうだね、」




涼介の後ろ姿をちらちら気にしながら、俺はその場をあとにした。

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