腐ったヒーロー【ヒロアカ】 (ページ4)

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～A～

勝己をなんとか追い出して、
漫画の新刊へレッツゴー！

『ヤッホー、"リン"！今日は天気が良くて気持ちいいねぇ～！』

リンは、行きつけの本屋に続く歩道に生えてる街路樹だ。

俺は植物に名前をつけて話しかける。
植物と関係のある個性だからよくわかる。
コイツらは、言葉は話さないけどちゃんと生きてる。人の言葉を理解してくれてる。
だから俺の言うことを聞いてくれるんだ。

「だれかぁ！たすけてぇ！」

植物と話しをしてたら聞こえてきた叫び声。
チラリとその方向を見ると、ムッキムキの敵に女の子が捕まっていた。

「うわ～可哀想～。」

「でも、すぐにヒーローがくるっしょ。」

そうそう、すぐにヒーローが来る。
一般人はおとなしくしとかないと。

敵「おとなしくしろ！」

「ママぁ、パパぁ！」

母「かりん！」

父「クソっ！誰でもいいから娘を！」

ヒーロー免許がないと、個性を使っての攻撃は敵と一緒だっつ～の。助けるわけないじゃん。
敵は黒くて大きな鞄を持っている。
どうやら強盗犯らしい。
逃走するために女の子を人質にしたっぽいね。

「たすけてぇ！」

もうすぐヒーローが来る。

母「誰かかりんを！娘を助けて！」

個性で攻撃したら敵と同じ。

ーー
『助けて、ヒーロー...。ヒーローなんでしょ...？』
ーー
...あ～あ。やっぱり、

『無視なんかできないや』

そう言って俺は走り出した。
俺に気付いた敵は殴りかかってきた。
木で腕に盾を造り防ぐ。
攻撃してないからセェェフゥゥ！
盾が固かったらしく、敵に隙ができる。

『せぇいや！』

俺は敵の◯玉を蹴る。鍛えられない男の急所。
攻撃したけど個性使ってないからセェェフゥゥゥ！

怯んでいる隙に女の子を取り上げる。

敵「このｯ...クソガキィ！」

『あぁぁぁ！すいませぇぇん！』

ヒィィィィィ！顔こえぇぇぇ！
敵が俺に手を伸ばす。
このままじゃ捕まる...！
この子だけでも助けないと！

『ごめんね！もしかしたら痛いかもぉ！』

「え？」

『どぉりゃあぁぁぁ！』

思いっきり女の子を投げる。

『リぃぃぃン！女の子受け止めて！』

俺が叫ぶと、リンは枝をぐっと伸ばして女の子を掴んだ。と同時に、こちらにも枝を伸ばしてきた。

『ふぇ？』

枝を俺の腰に巻き付けて回収してくれた。
敵は追いかけてきたが、ヒーローがちょうど到着したのでコテンパンにされた。

『ありがと、リン。大好き。』

枝が嬉しそうに揺れた。