winter (ページ12)

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12.Ｔｓｉｄｅページ12

｢んっ‥ふっ‥みや‥っ｣

今は何が起こっているんだろう。
案外冷静だな自分。
不思議と嫌悪感はなくて、それどころか気持ちいいなんて‥‥。

目の前に居る宮田はいつもの宮田じゃなくて、ドキドキしかなくて、いやドキドキもなくて頭が真っ白なだけで。
あぁ、好きなんだってそれだけで‥‥。
でも‥‥ー。

｢タマ‥‥ごめん。｣

ごめん‥‥？
これはなんのごめん？
酔った勢いでしちゃってごめん？
なんで謝られたのオレ？

そんなん考えてたら凄い苛立ちが沸いてきた。
普段そんなに声を荒げる事なんてないけど、
なんか泣きそうになってそれを隠すように宮田に気持ちをぶつける。

｢‥‥それはなんのごめん？勢いでしちゃって？佐久間とした時と同じみたいに？｣
｢違っ‥｣
｢どう違うの？意味わかんない、またドキドキした？って？、したよっ!満足しただろ!!｣
｢タマ、落ちつい‥‥｣
｢落ちつけるか馬鹿!!こんなんで‥‥ー。｣

涙が頬を伝うのがわかる。
あぁ泣いてるんだ俺、恥ずかしい。
その時また視界が遮られた。
宮田が少し怒ったように強く抱き締められる。

｢聞けって‥っ!!｣
｢なにを‥‥っ、｣
｢好きなの!!冗談でキスしたんじゃない!!｣
｢あっ、えっ‥｣
｢タマがずっと好きだった‥｣
｢だって‥ごめんって‥‥｣
｢いきなりキスしちゃったから‥‥ビックリしたよね？ごめん。｣
｢‥‥‥｣

先程の怒った表情から一変、宮田はバツが悪そうな顔で抱きしめ続ける。

そうか、こいつは俺が好きだったか!!
そうかそうか‥♡
うん？
え、好き‥‥？
ということは‥‥？

あっ‥‥‥ーーー。