検索窓
今日:4 hit、昨日:3 hit、合計:10,323 hit

1-7 ページ9

「…?司書…補佐…?」

美月は首を傾げた。無理も無いだろう。特務司書と言うのは、国家機密の活動をする者なのだから。
普通の人間なら、知る由も無い。
ましてや、自分の記憶も無いのなら…

「詳しい事は、司書室で話そう。来給え。」

司書は素早く文豪達をベッドに誘導し、足取りの
おぼつかない美月の手を取り、館長の後を追って
司書室へと案内した。

館長と司書、美月が対して座る。

「簡潔に言うと、彼女と共に此処で働いて欲しいのだ。彼女は特務司書…アルケミストとして此処で働いている。」

「その、アルケミストの力が、私にもある、と?」

「そうです。美月さんが先程使った力、あれがアルケミストの力です。…まぁ、私にはあんな事できませんが…。貴女からは、私よりも強い力を感じたんです。」

「私に…」

迷いを見せる美月に、司書は言葉を投げかける。

「私は…この場所で、守りたいものがあるんです。其れは私だけの思いではなく、国家の、世界の…
『彼等』の思いなんです。貴女の強い力は、皆を守ると信じています。…どうか、力を貸してください…。」

暫くして、俯いた美月の顔が上がり、口をゆっくりと開いた。

「私が、力になるんですか?」

「はい。」

「私に、居場所をくれますか?」

「お約束します。」

「私は、此処に居てもいいんですか?」

「勿論です。」


「…分かりました。


この話、お受けします!」

にこりと微笑んで、彼女は答えた。その表情からは、安心と喜びが感じられた。

1-8→←1-6



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (23 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
29人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

楪風香(プロフ) - 詠音さん» ファイトですっ!(o^―^o)ニコ (2017年6月2日 22時) (レス) id: 86c9c0f128 (このIDを非表示/違反報告)
詠音(プロフ) - 楪風香さん» コラボ…できていればいいんですが…。喜んでいただけて嬉しいです!!此れからも頑張ります! (2017年6月2日 22時) (レス) id: dee7da1e3e (このIDを非表示/違反報告)
楪風香(プロフ) - 文アルト文ストのコラボですか!?なかなか無かったので嬉しいです!! (2017年6月2日 6時) (レス) id: 86c9c0f128 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:詠音 | 作成日時:2017年5月21日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。