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探し始めて1時間。数十人体制で探しているのにも関わらず、美月は見つからなかった。薄暗く静かだった館内に、文士たちの声と足音が響く。

「 東棟、二階の方も見ましたか?」

「駄目だ、こっちにはいないみたいだ!」

司書も、広い館内をぐるぐると回りながら、名前を呼んで歩いている。

「館内にはいない、なら何処へ…あら、この感じ…」

何かに気がついたのか、司書は考える頭を止めた。
薄暗い館内に、混じるはずのない『気』を感じて。

引き寄せられるように、司書は部屋の扉を開けた。
そこは、有碍書の集められた部屋だった。

古びた本達は、鎖や札で押さえ込まれているのにも関わらず、禍々しい気を放っていた。思わず司書は口を手で覆った。そして、そのまま室内に踏み込んだ。灯りのないはずの室内は、本が放つ鈍い赤色の光でぼんやりと明るかった。

不意に、何かが足に当たった。気をつけてかがみ、目を凝らすと、それは一冊の本だった。


それが、逆さまに開いて落ちていたのだ。




司書の頭に、館長に教えられた言葉が浮かんだ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・
有碍書に人間が吸い込まれることもある



すぐさま司書は立ち上がり、部屋を後にした。
そして、手を口に添え、大きく息を吸った。









「先生方、直ちに有碍書潜書室に集合願います!!!」

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楪風香(プロフ) - 詠音さん» ファイトですっ!(o^―^o)ニコ (2017年6月2日 22時) (レス) id: 86c9c0f128 (このIDを非表示/違反報告)
詠音(プロフ) - 楪風香さん» コラボ…できていればいいんですが…。喜んでいただけて嬉しいです!!此れからも頑張ります! (2017年6月2日 22時) (レス) id: dee7da1e3e (このIDを非表示/違反報告)
楪風香(プロフ) - 文アルト文ストのコラボですか!?なかなか無かったので嬉しいです!! (2017年6月2日 6時) (レス) id: 86c9c0f128 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:詠音 | 作成日時:2017年5月21日 19時

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