Stay With Me☆☆3☆☆

思い出の曲 ページ3

コンサートの最後に流れたのはあの曲だった・・・

お兄ちゃんがケガをして私がピンチヒッターとして弾いた曲・・・

アレンジして弾いたな・・・

涼太『いい曲だね・・・歌詞の意味はわからないけど・・・』

A『悲しい曲なんだよ・・・この曲・・・』

涼太『で・・・なんでAも泣いてるわけ？』

彼に言われて初めて気づいた。

私・・・泣いてる・・・

頬を触ると濡れていた。

A『ウソ・・・ごめん・・・いろいろ思い出しちゃって・・・』

そう・・・この曲を聞いていたらいろいろ思い出してしまっていた。

キュヒョナとの出会いからのこと・・・

韓国に行ったときは・・・キュヒョナの気持ちも自分の気持ちもよくわからなくて悩んでた。

A『付き合うまで・・・いろいろあったから』

涼太『そうか・・・』

それだけ言うと大きな手で頭を撫でてくれた涼太。

お兄ちゃんのピアノ演奏でしっとり歌いあげるキュヒョナ。

歌い終わったら静かに目を開けて

まわりを見渡してお辞儀していた。

A『キュヒョナ・・・会いたいよ・・・』

涼太『遠距離恋愛のつらいところだな』

コンサートが終わって映画館を出る。

涼太『軽く飲む？』

A『ううん・・・明日も仕事だから帰る。』

涼太『送るから・・・』

A『いいよ・・・一人になりたい気分だから・・・』

涼太『そうか・・・あのさ・・・』

A『うん・・・？』

涼太『彼氏のことは十分わかったよ。敵わないかもしれないけど・・・でも少しでもいいからAの中に僕が少しでも存在してればって思う。ちょっとだけでもいいから僕とのことも考えてくれない？今度・・・僕のコンサートに招待するから・・・』

せっかくあきらめてもらおうと一緒にキュヒョナのコンサートみたのにな・・・

逆効果だったかな・・・

A『可能性はないと思ってよ？』

涼太『あきらめないから大丈夫。』

そういって手を振りながら涼太くんと別れた。

一人で帰り道を歩きだすと

♪〜♪〜

電話がかかってくる。

A『もしもし？お疲れ様』

拓哉『おう・・・おまえも韓国こればよかったのによ』

コンサート終わりのお兄ちゃんからだった。

A『しょうがないよ。仕事があるし。キュヒョナ、すごく気持ちよさそうに歌ってたね。』

拓哉『あいつ、始まる前、すっごく緊張して顔ひきつってたんだぞ(笑)』

A『ほんと？そういうふうに見えなかったけど』

拓哉『おまえのメッセを何回も見てたよ』

それを聞いてもっと会いたくなった。

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