急展開。 ページ9
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橋｢はい、着きました｣
『……わ、』
着いたところは御屋敷で。
月並みな表現だけども、凄い。
目の前には、大きくて豪華な御屋敷があって圧倒される。
こんなとこ、うちの近くにあったんだ。知らなかった。
『ここ、は…？』
橋｢織山財閥の本家です。｣
『ざい、ばつ？？……おりやま、って…』
聞き覚えのあるその名前を連呼する。
おりやま、ってどこかで聞いたような。…あ、
『おりやまって、……織山、くん？』
｢うん。久しぶり…でもないね。井上さん｣
彼のことが脳内で思い出された、と思ったら
目の前には本人。
……え、まじなやつ？
織山家ってことは、彼がここにいるってことは。
……織山くんの家、だよねここ。
颯｢……どゆこと？てか、……おり？｣
｢え、うっちー…？｣
颯｢Aはなんで知り合いなの？｣
『えと、委員会が一緒で、』
｢入学式でもうあってるけどね｣
颯｢うちの学校だったの？……Aになんの用？｣
織山くんと颯太くん、知り合いだったんだ、
というか知り合いなのに目付きが怖いよ、颯太くん。
知り合いがいるとはいえ、
この状況を理解しきれてないから仕方ない、のかもしれないけど。
｢とりあえず、中入って｣
『え、』
橋｢説明するんで。そこのおにいさんもどうぞ｣
颯｢…………｣
ここが織山くんの家だとしても、
なぜ私が連れてこられたのかよく分からない。
とりあえず、言われるがままに御屋敷の中に。
……大丈夫、なのかなぁ。
橋｢じゃあ、井上さん……Aさん｣
『あの、私はなんで連れてこられたんでしょうか、』
橋｢それは、｣
｢……俺の婚約者だから｣
『え』
颯｢は、｣
……こん、やく？こんやく、って婚約？！！
御屋敷に入って早々、
織山くんから受けた衝撃的な発言に
私も颯太くんも動きが止まった。
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作者名：祐 | 作成日時：2022年9月12日 2時
