桜色コントラクト (ページ6)

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初対面。ページ6

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放課後。

黒ちゃんに委員会編成があるから放課後集まる、

と聞いてそれが行われる教室へ向かう。

黒｢でさ〜Aちゃん｣

『…あ、ここの教室だよ』

ねぇ俺の話！っていう

黒ちゃんを軽くスルーして、教室を指さす。

私たちは1年2組だから、

廊下側の前から2列目の席……と確認して席に。

『……あ』

黒｢ん？どしたの？｣

『いや、なんでも。』

前の席の子、入学式の時見たことあるような。

……でもあの時見たの数秒だったし間違えてるかも。

黒ちゃんにはなんでもないとはぐらかして腰掛けた。

その人は、他のクラスの人が誰かを確認したかったのか

さりげなく後ろを向いてきょろきょろしていたから

自然と合う目と目。

『！、』

｢…………あ、…もしかして、｣

『…入学式の時、の？』

なんか耳に残る声だったから

声を聞いて、この人だ、って確信。

あっちも目が合った時に気づいたみたいで、

お互いに軽く会釈をする。

｢……図書委員、なんだ｣

『うん、えっと…』

｢あ、織山です｣

『井上です。よろしくね、織山くん』

｢…うん｣

前は会話という会話もなかったため、

ちゃんと話すのはこれが初めて。

互いにほぼ初対面状態だから流れる会話もぎこちなくて。

……続かないから沈黙が流れた。