★3★アイルside ページ7
休み時間。
ゴリラ野郎が、牧野に学校案内を頼んで、逃げた。
うわっ、ゴリラなのに速いな。
…じゃなくて。
ア「案内なんて、必要ないからな！」
牧野をギロっと睨みながら、そう言った。
蛍「必要でしょ。この学校来たの初めてのくせに。」
うっ。
言い返す言葉がとっさに出ない。
陽「ほたるんとアイル！どーしたんだ？」
黒髪に近い茶髪の、明るい元気系男子が、話しかけてきた。
桐野、だったっけ。
蛍「…アイルにはあだ名付けないの？」
桐野は少し悩んだ後、言った。
陽「ああ、そうだなぁ。う〜ん。。。。…にゃんこ？」
はあっ!?
陽「アイルって、何か猫っぽくない？」
どこがだよ！
思いっきり拒否ったが、なぜか決定されてしまった。
つーか、私のどこが猫なんだよ!?
陽「何となく？…あっ！猫って可愛いじゃん。だからかも。」
あっけらかんとした口調で言う。
ええっ、ちょっ!?
こいつも、何言ってんだ!?頭大丈夫か!?
とりあえずその場を離れるため、私は牧野と学校案内へ行くことにした。仕方なく。
蛍「学校案内、行くの？」
ア「ああっ。桐野は教室にいろよ！」
真っ赤になった顔を隠すように、窓の方を向いて歩く。
一瞬、窓越しに牧野と目が合ったような…って、気のせいだよな!?
いや、そう信じたい。
そんなことを考えながら、長い廊下を歩いて行った。
牧野から、一通り説明を受けた。
広いな、ここの学校…。
蛍「えっと、質問ある？」
ア「ん〜っと…屋上って使えるのか？」
前の学校でも、屋上は好きだった。
定位置だったから、誰も来なかったけどな。
蛍「使えるよ。昼ごはんは、友樹たちとあそこで食べてるし。
アイルも来る？」
びっくりした。
今まで、誘われたことなんて無かったから。
いや…まだ、私の正体を知らないからなのか？
そう思ったけど、せっかくの好意だし、受け取っておいた。
ア「ありがとな。」
そして、私の口からは、自然にこの一言が出ていた。
気づいたときには、牧野が驚いた顔でこちらを見ている。
ア「その、案内とか、昼飯のこととか…いろいろ、さ。」
慌てて視線を泳がせながら、小声で言った。
蛍「どういたしまして！じゃ、教室戻ろ！」
牧野が笑顔で言って、手をつないだ。
へっ!?!?
なんと、そのまま、教室まで戻っていった。
何してんだよっ！
机に伏せながら、考える。
だけど。
こいつ、案外いいやつかもな。
そう思って、少しだけ、本当にすこーしだけ、微笑んだ。
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萠翔 - すごくおもしろかったです！！ 無中になって読んでました!! 続きがすごく楽しみです!! 応援してます!! これからもがんばってください！！ (2021年8月27日 11時) (
レス) id: 73a03e30c5 (このIDを非表示/違反報告)
tubin - すごくおもしろかったです！！ 無中になって読んでました!! 続きがすごく楽しみです!! 応援してます!! これからもがんばってください！！ (2021年8月27日 11時) (レス) id: 73a03e30c5 (このIDを非表示/違反報告)
シルクロック - 華まるさん» うん笑笑 でも、すごい可愛い(( (2021年8月25日 17時) (レス) id: 206ab16665 (このIDを非表示/違反報告)
シルクロック - 華まるさん» ありがとう！！あ、それはいちか天然だわ(( シルクって呼び方可愛い！ありがと！ (2021年8月19日 10時) (レス) id: 206ab16665 (このIDを非表示/違反報告)
シルクロック - ルーーなさん» ありがとおおおお(涙)初めてのオリジナルだから、そう言ってもらえると嬉しい！！ゆっくり頑張っていこうと思う！！ (2021年8月16日 21時) (レス) id: 206ab16665 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シルクロック | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/shirukurokku/
作成日時：2021年6月2日 16時
