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eight -k- ページ9

「…はじめて、なんです」





全く休みのない毎日。

ありがたいことだってわかってる。


“アイドル”っていう、正直、リミットのある職業。


たくさんの輝く後輩たちがいて、
そんな中こうして休む間もないくらいに
仕事をもらえていること。

たくさんの、大切なペンに支えてもらえてること。



わかってる。

感謝、しないといけない。



けど、やっぱりその分犠牲になるのは、チョ・ギュヒョンその人のことで。



「…こんなに大切だ、って思うの、初めてなんです」



会いたい

声を聴きたい

触れたい


そんな、普通だったら簡単にできそうなことが、僕にはできない。



だから、あの時出会った、あの瞬間から、ずっと抱えてた想いは、伝えられずにいた。



こうして自分の気持ちを奥にしまい込んだまま過ごした6年間。


何度、涙を流しただろう。

何度、気持ちを消そうとしただろう。


…結局、忘れることなんてできなくて。



「…自分が、こんな気持ちになる日が来るなんて、思いもしなかった」



そう、一度も。


この6年間、僕らは文字通り、ただの友達だった。



あの日、あの時、僕はたまたま入ったカフェで見つけた君に、一瞬で釘付けになった。


初めてだった。一目惚れなんて。


偶然着ていた鮮やかな着物のせいなんかじゃ、ない。




A?

女神様って本当にいるんだって、その時本気で思ったんだよ(笑)


僕の拙い日本語にゆるく笑って、快く写真を撮ってくれて。

Aも何故か、拙い韓国語で少しだけ話してくれて。



この出会いを、残さなきゃいけない。


今思えば、とんだナンパ野郎だけど(笑)

そう、確固たる思いが湧き上がって、勇気を出して連絡先を聞いて、本当に良かった。





この6年間の間、Aも僕も、何もなかったわけじゃない。

けど、Aからそういう話を聞く度に、口では応援しながら心の中ではうんと悪いことばっかり考えて。


Aの幸せを祈ろう


そう思ってたけど、やっぱり自分の手で幸せにしたくて。





「いま、会いたい時に会えなくて、Aがどうとかじゃなくて、もう、」

「僕が、辛いんです」

「…会いたくて、死にそうです」



酔っ払ってる。

わかってるけど、柄にもなく涙が滲む。


わしゃわしゃっと頭を撫でられて。



「…心配すんな、きっとあいつもおんなじ気持ちだよ」



ヒチョリヒョンが言うなら、そんな気がする



つうっと頬を生温いものが伝ったのは、夢の中?

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ひこ - ナナさん〜!!ヒニムの新作本当に嬉しいです〜!!しかもギュが彼氏なんて、なんて贅沢な〜!この前ギュコン行ったのでドキドキ増します!!更新楽しみにしてます〜♪ (2017年3月24日 1時) (レス) id: 4016914663 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ナナ | 作成日時:2017年3月20日 1時

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