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「A」
呼び捨てで私を呼ぶのは、キュヒョンオッパだけのはず。
一通り紹介が済んで、各々が散らばって楽しんで、そろそろお酒も入ってきたって頃。
楽しそうに、大好きなお兄さんたちと戯れるオッパを見ていると、後ろから私を呼ぶ声がした。
振り向くと、そこにいたのはリョウクさん。
「…はい?」
「Aって、日本ではよくある名前なの?」
「いやー…普通?ですかね」
「ふーん」
自分から聞いておいて、ふーん、って。
変わった雰囲気の人だなーって思っていると、その人は可愛らしく「よいしょ」と言って、私のすぐ隣に腰掛ける。
そして、
「…………」
「…………」
…無言。
たった今、初めて話したのに、勝手に呼び捨てだなんて。
オッパの大切な家族だけど、正直、なんというか。
_
「……苦手」
「ん?なに?」
「んー…えとね、リョウクさん…」
小さい声でそう言うと、ちょっと困った顔で笑うオッパ。
楽しいパーティーが終わって、私の泊まるホテルに戻って、ようやく2人きりになった。
「あいつ、なんか言ってた?」
「ううん、なーんにも。そうなの、なんにも言わなかったの」
「なのに、苦手?」
「なんかねー、わかんないけど、独特の雰囲気っていうか」
「へえー、独特かー」
ずっと一緒にいるから、慣れちゃった
そう言って、オッパは私の膝に頭を乗せる。
また、困ったように笑って。
そう。
私は、オッパのこの笑顔が、大好き。
ちょっぴりいつもより高くなるほっぺと、
綺麗に上がる口角。
「……なににやついてんの(笑)」
「んふ、好きだなあって(笑)」
それから一緒にくすくす笑って、
すっごく自然にキスをして、
流れるように、その先へ。
こういうのが、 幸せ なんだって。
そう感じたのに、心の奥のもっと隅っこに残る、違和感は。
この日から、少しずつ、少しずつ、膨らんでいた。
{……A}
あの声が、いつまでも頭から、耳から、ちっとも離れない。
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ひこ - ナナさん〜!!ヒニムの新作本当に嬉しいです〜!!しかもギュが彼氏なんて、なんて贅沢な〜!この前ギュコン行ったのでドキドキ増します!!更新楽しみにしてます〜♪ (2017年3月24日 1時) (レス) id: 4016914663 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナナ | 作成日時:2017年3月20日 1時