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three ページ4

「A」




呼び捨てで私を呼ぶのは、キュヒョンオッパだけのはず。


一通り紹介が済んで、各々が散らばって楽しんで、そろそろお酒も入ってきたって頃。

楽しそうに、大好きなお兄さんたちと戯れるオッパを見ていると、後ろから私を呼ぶ声がした。


振り向くと、そこにいたのはリョウクさん。



「…はい?」

「Aって、日本ではよくある名前なの?」

「いやー…普通?ですかね」

「ふーん」


自分から聞いておいて、ふーん、って。

変わった雰囲気の人だなーって思っていると、その人は可愛らしく「よいしょ」と言って、私のすぐ隣に腰掛ける。

そして、


「…………」

「…………」


…無言。



たった今、初めて話したのに、勝手に呼び捨てだなんて。

オッパの大切な家族だけど、正直、なんというか。









_









「……苦手」

「ん?なに?」

「んー…えとね、リョウクさん…」


小さい声でそう言うと、ちょっと困った顔で笑うオッパ。

楽しいパーティーが終わって、私の泊まるホテルに戻って、ようやく2人きりになった。


「あいつ、なんか言ってた?」

「ううん、なーんにも。そうなの、なんにも言わなかったの」

「なのに、苦手?」

「なんかねー、わかんないけど、独特の雰囲気っていうか」

「へえー、独特かー」



ずっと一緒にいるから、慣れちゃった


そう言って、オッパは私の膝に頭を乗せる。

また、困ったように笑って。


そう。

私は、オッパのこの笑顔が、大好き。


ちょっぴりいつもより高くなるほっぺと、

綺麗に上がる口角。



「……なににやついてんの(笑)」

「んふ、好きだなあって(笑)」





それから一緒にくすくす笑って、

すっごく自然にキスをして、

流れるように、その先へ。




こういうのが、 幸せ なんだって。









そう感じたのに、心の奥のもっと隅っこに残る、違和感は。


この日から、少しずつ、少しずつ、膨らんでいた。








{……A}








あの声が、いつまでも頭から、耳から、ちっとも離れない。

four→←two



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ひこ - ナナさん〜!!ヒニムの新作本当に嬉しいです〜!!しかもギュが彼氏なんて、なんて贅沢な〜!この前ギュコン行ったのでドキドキ増します!!更新楽しみにしてます〜♪ (2017年3月24日 1時) (レス) id: 4016914663 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ナナ | 作成日時:2017年3月20日 1時

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