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◆10◆ ページ10







あのあと、連絡先を交換してAさんを家まで送り届けると、



いつも以上に眉を下げた先輩が出てきて



俺の顔を見るなりすごく驚いた顔をした。



崇「なんでのんすけと一緒なん?」



そう言うと、ちょっと眉を顰めてAさんのことを見た。



そんな濱ちゃん先輩の顔をみて、



さっきのAさんの話が蘇ってきて。



望「たまたま!たまたま会ったんすよ!


それで暗いし危ないんで送ったんです!」



そう言うと、いつもの先輩の顔に戻って、



そうやったんか、ごめんなのんすけ迷惑かけて。



というと頭を下げられた。



望「そんな!頭上げてくださいよ!」



崇「いやー、俺らはのんすけに助けられてばっかやな(笑)」



そう言うと、



ほんまありがとな!気ぃつけて帰りや!



といってAさんと共に家の中へ入っていった。



ふたりは目の前からいなくなったけど、



扉が閉まる前のAさんの顔が離れんくて。



″小瀧くんの顔が浮かんでね?″



って言ったAさんの気持ちが知りたくて。



次はいつ会えるんやろって。



俺ってこんなやつやったっけ?



なんて思いながら、ぐちゃぐちゃの感情のまま家に帰った。

◇11◇→←◇9◇



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作者名:櫻宮未紀 | 作成日時:2018年1月10日 17時

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