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とりあえずドリンクバーだけ頼んで、
望「あったかいの入れてきますけど、何飲まれます?」
とたずねると、小瀧くんと同じので、って小さな声で答えた。
そう言われて、同じのってことしか考えてへんくて
好みとかも考えんとコーヒーを入れて持っていった。
どうぞ、と渡すと、ありがとうと言ってコーヒーを一口飲むと、
ごめんね、と俯いてしまった。
望「とんでもないですよ、何があったんですか?」
あ「ちょっ、とね、崇裕くんと喧嘩しちゃってね…」
そう言うと、眉を下げて悲しそうに笑った。
そんな彼女に胸が締め付けられて、
いつもの彼女の笑顔がみたくて。
望「俺でよければ話聞きますよ?
あっ、濱ちゃん先輩には言ったりしません!」
と言うと、ふふっと笑って口を開いた。
あ「…実はね、崇裕くん、ちょこーっと束縛するんだ。」
望「束縛?」
あ「うん、私が男の人と話したり連絡取ったりするのが嫌だって。」
崇裕くんには言っちゃだめだよ?
と言うAさんに大きく頷くとまた小さく笑った。
あ「それでね、私も崇裕くんがそういう人だってわかってるから、
極力男の人とは関わらないようにしてたんだけど、
さっきたまたま大学の時の男友達に会ってね、
久しぶりだったからテンション上がっちゃって。」
崇裕くんそっちのけで話盛り上がっちゃってさ、
そう言うと、困ったように笑った。
あ「崇裕くんの気持ち考えてなかった私が悪いんだけど、
友達とも話しちゃいけないのか
ってちょっと辛くなっちゃってね。」
そう言うAさんは苦しそうで。
どうにかして気持ちを軽くさせてあげたくて。
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作者名:櫻宮未紀 | 作成日時:2018年1月10日 17時