Into Your Eyes ＊Nozomu (ページ21)

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あの日からめっきり連絡も来なくて、

こっちから連絡をする勇気もなくて。

最後にAさんに会ったのはもう１ヶ月も前。

俺がなんかあかんことしたんかな、って

あの日の自分の行動を思い返しても、

Aさんの様子を思い出しても何もわからんくて。

でも、あの日から変わったことは

Aさんと会わんくなったことだけやなくて、

最後に宅飲みして以降、

濱ちゃん先輩から飲みに誘われなくなった。

まぁ、今先輩は大きいプロジェクトを任されてるから

ただ単に忙しくて、って理由かもしれんけど、

タイミング的に疑わざるを得なくて。

もしかしたら、先輩に関係がバレてもうたんか。

そうやったらAさんはどうなってる？

と、どんどん悪い方向に考えが傾いていく。

そんなことを考えとったら仕事も進まんわけで、

静かなオフィスにひとり残る。

やっと仕事を終えて時計を見ると22時丁度を指していた。

こんな時間まで残るのなんて初めてちゃうか？

なんて思いながら会社の外へ出ると、

望「マジかよ…」

バケツをひっくり返したような土砂降りだった。

とことんついてないな、って思いつつ

会社のすぐ隣にあるコンビニで

傘とついでに夜飯を買うて駅へ向かった。