Into Your Eyes ＊Nozomu (ページ19)

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そんな飲み会から数日後。

仕事でちょっとしたミスをしてしまって、

大事にはならなかったものの

気分もずーんっと落ちてへこんで。

無性にAさんに甘えたくなって。

あんなことがあった後でちょっと気まずい気もしたけど、

会いたい気持ちのが強くて。

初めて自分から

『今日これから会えますか？』

とAさんに連絡した。

すると、

『わかった、小瀧くんのお家行くね。』

という返事がすぐ返ってきて、

その言葉に既読だけつけて、自分の家へ急いだ。

自分のマンションが見えた時、建物の前に

買い物袋を持ったAさんの姿があった。

そして俺に気がつくと、

おかえりなさい。といって笑った。

そんなAさんを、外だということも忘れて

力いっぱい抱きしめた。

すると、最初はぴくっと肩を揺らしたけど

すぐに俺の背中に手を回してくれて

ぽんぽんと子どもをあやす様に叩いた。

その動作がどうしようもなく愛しくなって、

小さな肩に顔を埋めて、ごめん。と呟くと、

優しく頭を撫でてくれた。

あ「…小瀧くん、寒いから中入ろ？

私、ご飯作る用に材料買ってきたから。」

ね？という優しい声に、不安定だった心が落ち着いて

そっとAさんから離れて、小さな手を握る。

それを見てふわっと笑ったAさんと一緒に

自分の部屋へと向かった。