君自身が自分色に染まるのはまだ早い ページ6
｢負けてきてと言っただけ､負けたら作るなんて言ってないんですよ正一さん｣
紅葉に映える綺麗な黒髪を持つAが、
顔を上げた正一にそう言葉をかける
｢え…いいの？｣
｢え？じゃあ作るのやめていいんですか？｣
｢やだ！だめ作って！｣
｢作ってくださいって言ってくれません？｣
｢作ってくださいA様！｣
正一の必死さに笑いながら
彼奴のためにAがオムライスを作り始める
｢もしかしてAちゃんってドS？｣
｢どう見たって今の会話聞いてれば誰だろうとSって言うだろうな｣
｢だね｣
作り終わりテーブルに出されたピザトーストを食べてみると
それは、震えるほど美味く暖かくて安心する味がした
正一を見ると舞い上がるほど歓喜し今しがた出来たオムライスを食べている
｢なまら美味かったわ…花ちゃんも泣くほど美味いってさ｣
｢本当？めっちゃ嬉しい｣
嬉しそうにはにかみながら皿を洗おうと屈んだとき髪が濡れそうになっているのに気づき声をかける
｢あ、A髪濡れるよ｣
｢そこに髪ゴム入ってるから結んでくれない？｣
ポーチを指差して結んでくれとお願いされ髪ゴムを取り出しAのサラサラな髪を触る
｢ほんと墨色だね､なんで黒髪に戻したの？｣
｢皆に会ってから間もなくは皆の色に染まりたいと思って染めてたんですけど心境が変わって何色にも染まらない自分持ちたいなって…｣
確かに会った当初Aは自分に自信がなかったと聞く
俺たちと会ってから何か変わったのだろうか何色にも染まらないと
自分を持てるようになったのなら嬉しいが敬語になっているのに気づき
無理しているのではと考えてしまう
｢A､敬語は無しそれとあんま無理すんなよ自分持つのはいいけど少しぐらい染まっていいんじゃないの｣
｢ごめんつい…じゃあ例えば誰色に？｣
｢俺色に｣
髪も結び終わり流石にかっこつけすぎかと恥ずかしくなり顔を背けるが
Aはそうは思わないらしくこちらを振り返り真っ直ぐな目と凛とした声でこう言われた
｢もう染まってる先生も私色に染まってよ｣
｢生憎様、俺ももう染まってるんだよな｣
俺がそう返すとAは、安心したように笑みを零した
｢Aちゃんめっちゃ美味しかったありがとう｣
｢お嫁さんがそう言ってくれて嬉しいよ｣
前屈みになりひざに頬杖をついたAに爽やかな笑みで言われた正一は顔を赤くした
｢俺の旦那が超美人な件について…｣
あぁほら、そうやって君色に染まる人が増えていく
雪と一緒に溶かして、ついでに貴方も→←あなたに振る舞おうこの楽しさを
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李天(プロフ) - 天雨さん» 私の拙い文章で天雨さんの元気を出すことができ嬉しいです｡応援ありがとうございます！ (2023年3月27日 22時) (
レス) id: 82c62f24cf (このIDを非表示/違反報告)
天雨(プロフ) - この作品を読んで元気が出たような気がします。応援してます。 (2023年3月27日 17時) (レス) id: c9eb151fc4 (このIDを非表示/違反報告)
李天(プロフ) - ゆとりさん» ありがとうございます！もう少し続くので楽しんでいってください (2022年2月5日 21時) (レス) @page38 id: 82c62f24cf (このIDを非表示/違反報告)
ゆとり(プロフ) - 完結お疲れ様でした！ (2022年1月30日 21時) (レス) @page39 id: 71fcf47086 (このIDを非表示/違反報告)
李天(プロフ) - るるさん» 遅れてすみません！コメントありがとうございます頑張ります (2021年12月5日 20時) (レス) id: 82c62f24cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：李天 | 作成日時：2021年10月3日 22時
