漆 ページ9
「楓、登坂さんってあの登坂さん?」
私が言葉を発するよりも先に哲也さんが口を開いた
「多分ね、哲也さんが考えてるあの登坂さんと楓が見た登坂さんは一緒だと思う」
楓ちゃんがそう言うとこちらを二人がチラチラ見ながらこっそり話し始めた
ちなみに、楓ちゃんが登坂さんのことを知っているのは哲也さんがうっかり口を滑らせてしまったから
「ちょっと、そんな目の前でヒソヒソ話するのやめてくれる?割と傷つくよ」
その言葉をスルーされ、なんだか居づらくなってきたので一旦外に出てプレートをひっくり返す
まだヒソヒソ話してるんだろうなぁなんて思いながら店先にしゃがみ込んでぼーっと辺りを眺める
視界の端にこちらに向かって来る男女の二人組
テイクアウトも出来るところだからこんなに早く人が来ることは特に珍しいことでもない
立ち上がりドアを開けてお客さんが来ることを伝える
「哲也さーん、多分お客さん来るよー」
「はーい。Aも店の前に座り込んでないで接客してよ?」
いつの間にかヒソヒソ話も終わっていたみたいで接客の準備はバッチリだ
私もレジに立ちいつものように営業用の笑顔を貼り付ける
「Aさんの笑顔こわーい」と楓ちゃんが言ってきたが何も聞こえなかったことにしておく
カランカランとベルが鳴り先程の二人組が入って来る
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けいちゃん(プロフ) - すみません。言葉の訂正です!制限→せいかな! (2017年3月13日 14時) (レス) id: f3039bc482 (このIDを非表示/違反報告)
けいちゃん(プロフ) - タフケンさんの出番!全てにおいて完璧なのにあまり目立たないのは、個性的な軍団の制限?!素敵なケンチサンお待ちしてました! (2017年3月13日 14時) (レス) id: f3039bc482 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まこと | 作成日時:2017年3月4日 12時