【呪術廻戦】ガチ恋した相手がまさかの“男”だった件について【五条悟】

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｢そうか、あいつまだ俺のこと意識してんのか｣


五条と居た場所からそそくさと去っていったAは、口許に被せていた手を退かして頭に持っていく




あんな幸せそうに語られちゃあ…嫌でも



｢あれは…あークッソ、いいと思っちまったじゃねぇか｣


さっきまで感情の揺らぎがどうのって言ってた自分はどうした？と思うくらい、今のAの心臓はドクン、ドクンと大きく脈打っている



…余計なことは考えるな

今までの野郎より良いとはいえ、どうせ五条君も




そこまで考えていた時、横からカシャッという音が聞こえて隣を見ると…




｢…っ…A、先輩っ…｣

｢…笑うな、撮るな、やめろ｣


｢それは無理です、だって…五条の馬鹿さ加減には笑えますけど…っA先輩も、それなりに…｣



携帯電話をカメラモードにしている家入は、顔を下に向けて笑いを抑えているみたいだが、完全に漏れているしバレバレだ



｢……はぁ…｣


｢…相手があいつなのは気に食わないですけど、私先輩のためなら応援しますよ？｣


Aのため息で少し笑いが収まったらしい家入は、顔を上げてそんなことを言う

その言葉は一体どれだけ本気のものなのか…


男同士の恋に応援って…





｢だから、俺は無理だって｣


｢嘘だ…先輩だって満更でもないくせに｣



｢言っときますけど、アイツ本気ですよ？｣と瞬時に目の色を変えて真剣に言ってくるものだから、Aとて狼狽えてしまう

さっきまで笑い飛ばしてたってのに…


｢…｣


そんなこと俺だって…分かりたくなかった


せめて冗談であってほしかったくらいだ



｢…エイプリルフールって｣

｢もうとっくに過ぎてます｣



五条が嘘をついていないのは、Aから見ても明白だった



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“…面が良いからって理由で寄ってくる男には、もう懲り懲りなんだわ”


２人きりの時に、冷めた顔でそんなことを言ってたくせに…

今の顔を鏡で見せてあげたい

携帯電話の中に写るAの赤面顔を見て、家入は口許に手を当て微笑んだ




可愛い顔、出来るじゃないですか



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