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車の走らせる音と、窓から映るあの時と違う田舎の風景を目で追う
十五歳になった俺は、今年の春から高校に入学出来る年になった
雪さんはもう高校一年で、東京都立呪術高等専門学校と地味に長く早口言葉ぐらい言いずらい所に通っている
表では私立の宗教系学校を装っているが、実際は呪術教育機関の一つ
京都にも姉妹校として存在するが、雪さんは東京を選んだらしく…
もちろん俺も
理由は雪さんがいるから
呪術師は万年人手不足で、生徒も島の学校並くらいの人数しか居ない
まあ楽でいいし雪さんを見つけるのだって容易い…狐の反面ってだけですぐ分かるけど
そして今回、車に乗っている理由は八年ぶりに天狐家へ行ける日
まだ俺は高校生になっていないが、日縁さんからどうしても来て欲しいと前日に連絡が入ったのだ
その瞬間、荒れていた感情が嘘のように治まり心が踊る様な感覚にむず痒くなった
きっと久しぶり過ぎるくらいには今まで憎悪、悲痛、焦燥と負の感情に精神を削られていたんだろう
機嫌が良くなった俺を見て、家の人間はギョッとしていたがそれすらどうでも良かった
俺は雪さんを守れるくらいには強くなれたと思う
「おい、まだかよ」
「あともう少しでお着きになられますよ」
さっさと着かねぇのか…と、焦る気持ちを抑えながらサングラスをかけ直した
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きら(プロフ) - プスメラウィッチさん» はじめまして。コメントありがとうございます。はい、五条悟オチでいかせてもらう予定です。ただ、初作品なので展開が壊滅的かもですがボチボチ頑張っていきたいです笑 (2021年5月19日 6時) (レス) id: fbed03d99e (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年5月18日 21時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きら | 作成日時:2021年4月25日 5時