すれ違う私たち。【wrwrd!】【GL】 (ページ4)

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彼女と一緒にいればすぐに時間が過ぎ去っていくような気がする。

相変わらずでかい家やな。
さすが、いい所のお嬢様は他の人間とはちゃうな…

gr「ありがと…」

tn「いやええねん。グルッぺンに何かあったら嫌やしな。」

gr「そう…か……じゃあ、また明日。」

tn「…おん…」

グルッぺンが私に背を向け数歩歩いた時。
咄嗟に口から彼女の名前を出してしまった。

tn「グルッぺン!」

gr「!?」

勢いよく振り向いたせいか、その綺麗な長い髪が宙を舞う。

tn「あ、あんな……いっいや、やっぱりええわ。…ごめんな?」

gr「いや、平気や……じゃあ…」

また私に背を向け歩き出す。
夕日に照らされる彼女は絵画のようで、目が離せないほど美しかった。

さすがにこのままいるのは少し不審なので、私も帰路を歩き始める。

“また明日。”か。

明日も彼女に会える。
そう思っただけで私は幸せだった。

ただ。この幸せは長く続くものじゃなかった。
やはり立場だ。

私たちは立場があまりにも違いすぎた。

この時“好き”と伝えていれば、未来は変わっていたのかもしれない。