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ちょっと小さな恋心 *kzk ページ17

春に咲いた桜 の続編となります( ˙꒳˙)
────

前に一希と2人で桜を見た公園を通りかかる。

「桜…」

開花が早かったせいか桜はほとんど散り、落ちた花びらが踏んづけられ、ぐちゃぐちゃになっていた。

「…可哀想に」

私は汚れた花びらを拾い上げた。
擦ってみると、すぐに破れてバラバラになってしまった。

「やば、アイス溶けちゃう」

慌てて思い出し、乱暴に手を払い急いで家に戻った。

───

「ただいま〜」

「おかえり」

私の家にはアイスを買ってこいとパシッた張本人、一希が待っていた。

「アイスどこ?早く出してよ」

私から一瞬で袋を奪い取る一希。

「もう、人の家勝手に来といてパシッたくせに…ありがとうとかお礼の言葉はないんですかぁ」

一希は「あんがとー」と適当にお礼をし、アイスを袋から出し満足そうに微笑んだ。

「ちょっと、私の分も出してよ」

一希の隣に腰をかけ、一希の腕を少し強く叩いた。痛そうに顔を濁らせた一希のことは気にせず、アイスの蓋を開けた。

「んー、いい匂い」

私が選んだのはクッキーバニラ味のアイス。濃厚で、甘くて自分が本当に気に入ってる味だ。

「あ、そっちも食べさせて」

そう言うと一希は私のアイスを1口奪った。私も一希のアイスを奪おうとすると、一希はアイスを私から避けた。

「えぇ…酷いよ一希!」

くすくすと笑う一希が憎くてたまらなかった。しかし、これ以上言っても何も意味は無いと思い、何も言わなかった。

「あぁ、そういえば」

私は、桜が散っていたのを思い出し、何となくだけど一希に伝えようと思った。

「前さ、2人で行ったコンビニ帰りに公園寄ったじゃん。そこの綺麗だった桜が…散って無くなってたんだ」

一希は私の顔をじーっと見て、その後下を向き、少したって複雑そうな顔をして言った。

「…何でそれ今言うの」

苦笑する一希。ほんとだね、と私も苦笑した。美味しそうにアイス食べていた一希に暗い話をしてしまい、少し後悔した。

「ま、気になっちゃうよねぇ」

あんなに綺麗だったし、と一希はアイスを頬張ると再び美味しいそうな顔に戻り、私は安心した。

「はあ…」

一希と見た思い出の桜だから、私は凄く悲しかった。

「このくらいで落ち込むなよ」

そんなことを言いつつ、そっと背中を撫でてくれる一希。普段の私の扱いは酷いけど、本当は優しい。

そんなところが、私は好きだ。


続く→

.→←気温と共に好き上昇。 *yzr



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設定タグ:羽生結弦 , 宇野昌磨 , 短編集   
作品ジャンル:恋愛
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のむた。 - 次作です。 http://uranai.nosv.org/u.php/novel/raikusa/ (2018年4月13日 20時) (レス) id: 61d96cf3b2 (このIDを非表示/違反報告)
のむた。 - まなかさん→ありがとうございました!これからもよろしくお願いします。 (2018年4月12日 6時) (レス) id: 61d96cf3b2 (このIDを非表示/違反報告)
のむた。 - 雪奈ゆきさん→ごめんなさい汗 リクエストに答えられるのが出来なくてすみません。今からは厳しいです…次作をよろしくお願いします! (2018年4月12日 5時) (レス) id: 61d96cf3b2 (このIDを非表示/違反報告)
?まなか(プロフ) - 完結お疲れ様です!!次回作も楽しみにのんびり待ってます!更新本当にお疲れ様でした! (2018年4月12日 0時) (レス) id: dbf487caee (このIDを非表示/違反報告)
雪奈ゆき - 続けてすみません。今からでも書いていただけることは可能でしょうか?次回作楽しみにしています! (2018年4月11日 22時) (レス) id: 8c478332b7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のむた。 | 作成日時:2018年3月10日 21時

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