桜姫～夏～ (ページ5)

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5 ＊よろしくなページ5

「お前！スゲーーな！！」

突然横から至近距離で叫ばれ、

少女は驚く

「お前のリフティングとか！パスとか！ボール捌きとか！グワーッてきて！なんかいろいろもうスゲーな！！」

『えと…』

グイグイと迫ってくる円堂に対し、

少女は一歩一歩と後ずさっていく

「円堂、その辺にしとけ。困ってるぞ」

「あ。ごめんごめん、つい興奮して」

「お前が吹雪の言っていた奴か？」

『…その』

間髪入れず次々とくる風丸と鬼道に、

返す言葉が見つからない少女

「僕たちは、君を探しに来たんだよ。Aちゃん」

『え、わたしを？』

吹雪の簡潔な説明により、

少しの驚きとともにようやく頭が回り始めた

「うん。鹿児島に最強のMFがいるって聞いてね」

『最強のMF…？』

「お前だろ？！その最強のMFって！」

『……。多分それ、わたしじゃないと思う』

「え」

『そういうことだから。それじゃ』

予想外の返答に固まる円堂たちを置いて、

その場を立ち去ろうとする少女

「待て」

それを、鬼道が制す

「お前の言葉からは確実性が見えない。
一度監督に確認をとってから話を進めよう」

『…』

・

・

・

「ええ。彼女で間違いないわ」

あの後、鬼道が言った通り、

キャラバンに戻り監督に確認したところ、

監督は肯定した

「やっぱりね」

「どうして違うって言ったんだ？」

『…そういう話は興味ないから』

「知らなかったんだな」

「とにかく、あなたにはこれから私達と共にエイリアン学園を倒してもらうわ。よろしくね」

『……はい』

「そういえば君の名前は？」

『美波 A』

「よろしくな！A！」

『…うん』