桜姫～桜姫と雪原の皇子～ (ページ10)

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８話ページ10

一ノ瀬考案の桜島外周パスリレーを終え本土に戻って来た雷門イレブンは

再び櫻と出会ったフィールドで模擬練習試合を始めた

「こっちだA！」

髪を逆立たせ荒々しい勢いで上がる吹雪から合図がかかり

それを受けた櫻はＤＦにアタックをかけられながらも

足元のボールを吹雪へと送った

「エターナルブリザード！」

「マジン・ザ・ハンッ」

円堂が必殺技を繰り出す前に吹き荒れるシュートがゴールへと迫り

それを止められないまま円堂はボールと一緒にゴールに押しつぶされてしまった。

「ナイスパス！」

ゴールを決めた興奮が冷めないままにハイタッチを求めてきた吹雪と

櫻も喜びの表情で片手を挙げパチンッと掌を叩きあった。

「二人ともさっきよりスピードが増してる」

「もしかして、あの特訓はこれが目的だったでヤンスか？！」

「んー、これ"も"目的だったが正しいかな」

「も？」

「まあそのうち分かるよ」

再度試合が始まった

「栗松！土門！吹雪をマークだ！」

「「はいでヤンス！／おう！」」

『！』

「櫻俺にパスだ！」

染岡からボールを受け吹雪にパスを出そうとした櫻だが、

それを先に読んだ鬼道によって吹雪へのパスラインが塞がれてしまった

そこへ逆サイドから一ノ瀬がら声がかかる

『…一ノ瀬君！』

風丸のチャージを躱した後、櫻は一度ボールを蹴り上げ一ノ瀬へ送る

そのボールは

寸分たがわず一ノ瀬の足元に落ちた

「！、ナイスパス！」

パスが届いた喜びと共に駆け上がる一ノ瀬

それ見て鬼道と土門はＤＦのポジションへと走りながら

胸の内で一ノ瀬と喜びを分かち合った。

「吹雪以外にもパスが通った…」

「けど急にどうして？」

「二人で桜島の外周走ってたからか？」

「もしかして桜島でのあの特訓はこの為…！」

「だから一ノ瀬君はあんな提案をしてきたのね」

「って事は俺達も数をこなせば櫻との連携も出来るはずだ！」

「やる意味、ちゃんとあったな鬼道！」

「フッまぁな」

『…なるほど。調整、できた』