桜姫～桜姫と雪原の皇子～ (ページ6)

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４話ページ6

「！、そんな」

風丸が蹴り上げられたボールに反応するよりも先に

櫻は肩でボールを受け風丸がいるのとは逆側の方へ転がした

トンッと

転がり落ちたボールが地面を弾む

そしてクルッと一回転し風丸との距離を開けた櫻の右足に収まる

「壁山！塔子！」

「「おう！！」」

雷門ゴール目前

ＤＦの二人が彼女の行く手を阻む

「よこせA！！」

『！』

そこへ前線へと上がっていた荒々しい雰囲気に人柄が変わった吹雪から

櫻へ合図がかかる

それに従って櫻は彼へボールを送った

彼がそのままシュート体勢に入れるよう

小さい頃何度も彼へ放ったとおりに高めのボールを。

「エターナルブリザード！」

「マジン・ザ・ハンド！」

pi-----

淀みなく撃たれた強力なシュートがゴールの魔人を吹き飛ばしゴールへと突き刺さった。

「やっぱ違ーぜ！お前から貰うパスは」

『…ん』

歯を見せながらニッと笑いそう褒めてきた隣の吹雪を見て

櫻は嬉しそうなどこか愛おしそうな表情で微笑み返した。

「やっぱり凄いなエターナルブリザード！」

「ハッ当然だろ！」

「君も凄かったね。中々のボールコントロールだったよ」

「吹雪との連携も恐ろしいくらい完璧だったなあ」

『ははっありがと』

吹雪と櫻の周りに集まって来た雷門メンバーから次々とあびせられる賞賛に

照れくさそうに櫻が微笑んでいると

突然彼女の隣から乱暴に肩が組まれた

「ったりめーだろ。俺とコイツがいれば完璧だ！！
なっA！！」

『…ん』

「！」

グッと距離を縮められ至近距離で無邪気な笑顔を見せられた事に対して

櫻がほんのり顔を赤く染めたのを

元新聞部の現雷門イレブンマネージャーである音無は見逃さなかった