桜姫～桜姫と雪原の皇子～ (ページ11)

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９話ページ11

翌日、櫻を新たにメンバーに加えた雷門イレブンは

長い旅路を経て円堂達の地元、稲妻町へ戻って来た。

修復工事中の雷門中に立ち寄った後

理事長から束の間の休息を与えられた彼等は其々が其々の場所へ向かい

そんな中櫻は吹雪達の後をついて行き、

その流れで河川敷のサッカーコートでの練習に参加する事にした。

「「ワイバーンブリザード!!」」

染岡と吹雪の連携技が

御影専農のＧＫ、杉森が立ちはだかるゴールに再び突き刺さる

「おぉやってるなあ…！
俺もやるぜ！！」

そこへ円堂が木野を連れてやって来た

「染岡！もう一度だ！！」

今来た円堂にも見せてやろうと吹雪が染岡に声をかけるが

染岡は疲労のためか一段と荒い呼吸をしながら俯いていた

「おいおい、もうバテたのか？」

そんな染岡を煽るように吹雪が聞くと

染岡はそんな訳ないと整わない呼吸のまま返した

「円堂！もう完璧だぜ俺達！」

「ああ！完璧だ！！
もういっちょ行くぜ！！」

『嬉しそう…』

抑えきれない熱の赴くまま自身のポジションへと走っていく吹雪を見ながら

櫻は少しはにかんで呟いた

「染岡と吹雪の２ＴＯＰならエイリア学園にも勝てるんじゃないか？！」

「ワイバーンブリザードも益々強力になってきてるしなあ」

「それに櫻もいる。必ず今度こそイプシロンに勝てる！」

しかし、皆の希望は泡のように消えることとなる

鬼道からのパスを受け、吹雪へシュートチェインを繋げようとした染岡が

ボールを蹴ろうとしたその瞬間に倒れたのだ。

真・帝国学園戦で負った足の痛みはよほど酷い様子らしく

染岡は瞳子監督の権限によりチームを離れる事になった。

そしてあっという間に休息のひと時は終わり

理事長からの情報により雷門イレブンは、

1人の仲間との別れを経て今度は大阪に向け出発した