〔暗殺教室〕Ｅ組の暗殺者 (ページ28)

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２２６時間目ページ28

「修復できない細胞もあるので
均等に隙間を作り先生の粘膜で穴埋めします
数日のうちに彼女自身の細胞が再生して置き替わるでしょう。
血液も少々足りません
ＡＢ型の人、協力を」

超高密で超繊細な手術が丁寧に進んで行く

「凄いでしょー
アリスが無茶した時もこうして蘇生したんだよ」

『…あの時』

「触手」に侵食され暴走したカエデを止める為に飛び出して

気を失った、いや、命を落としたあの時…

「ちなみに血の提供は
私とひなたと優月ね」

『ありがとう
中村さん、岡野さん、不破さん』

「えっへん」

「俺もいくらでも血分けてやるって言ったんだぜ！
そしたら女子達が
「変質者の血はいらない」
「アリスに変なモノがうつる」
ってよ！！」

『ふふっありがとう女子の皆』

「アリス―！！」

賑やかさが戻って来たＥ組の輪の中心で

殺せんせーの手術が終わりへと近づいていく

すっかりカエデの体は一つの傷痕も残さず元通りになっていた

「…ふぅ
あとは心臓が動けば蘇生します
「生徒が学校でどてっ腹をぶち抜かれた時の対処②」
マニュアル通り完璧な筈です」

「「だからそんな大惨事ふつー想定してねーよ！！」」

…あとで貰っとこうかな

「今だから言いますが
たとえ君達の体がバラバラにされても蘇生できるよう備えていました
先生がその場にいさえすれば」

バチバチはじける電撃が

地面の上で眠るカエデの体へとうたれる

「…か…はっ…」

『！…』

意識を取り戻した、生き返ったカエデが上半身を置き上げる

『っ…カエデ！』

堪らなくなって彼女に強く抱き着いた

「A…
…また、助けてもらちゃった」

背中にカエデの両手が置かれ抱きしめ返される

「何度でもそうしますよ
お姉さんでもそうしたでしょう」

カエデの髪を結びながら殺せんせーが微笑んで彼女を見つめながら言う

そして周りから一気に他のＥ組の皆も飛び込んできた

「って私よく見たら凄い恰好してる？！」

「…かわいそう」

「何が？！」

じっとカエデの上半身を見ていたイトナ君の言葉に傷ついてしまったカエデに

そっと上着をかけながら前原君が励ましの言葉をかける

「いーじゃねーか
殺せんせー髪まで結ってくれたんだぜ」

「服から直して欲しかったよ」

「いやいやあの手厚い殺せんせーの治療だ！
ちょっとくらい巨乳に治してるかもしれねーぞ」

「そうなの？
殺せんせー」

全員で殺せんせーの方を向いた

殺せんせーは皆の輪から少し離れた所で力尽きたように倒れた