〔暗殺教室〕Ｅ組の暗殺者 (ページ19)

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２１７時間目ページ19

「よし行くぞ！！
バリアの中に入ってしまえば殺せんせーの勢力圏だ」

「「「おう！」」」

磯貝君の掛け声に応じて

強敵達を倒し終えた皆が木々の間を飛び交いながら残りの道を進んで行く

私もその後を追おうとしたら

力が抜けたように下へとヘタレ落ちてしまった。

『あれ…』

手を置いている立てた右膝がプルプルと震える

ホウジョウを相手にしていた時の緊張が今になって回ってきのか…

もう少しなのに…

いくら体へ力を込めても思い通りに動かせない

前に先に進んで行った皆の姿はもう無かった。

『…ㇰソ』

思わず情けない声がこぼれる

「何こんな所でモタついてんの？」

『！…カルマ』

不意に掛けられた声に驚いて横を見ると

もう先に行っていると思っていたカルマが腰に手を当てて呆れるような顔で隣に立っていた

すると前から二人分の足音が近づいて来た

「A！」

「有栖川さん」

『カエデ、渚君』

「ごめんねA、気づかなくて」

戻ってきてくれた２人に理由を聞く前に今度は更に大人数分の足音が

駆け足でこちらへやってきた

それらは他のＥ組の皆の足音だった。

「悪いアリス、お前への考慮が足りなかった」

「さすがのアリスも疲れたよねぇ～」

「ったくダラシねーな」

「仕方ないだろう。アリスは寺坂と違い体力ゴリラバカではないからな」

「ゴリラは余計だ！！”」

「バカは認めるのかよ」

「責任取りなさいよ、カルマ」

「えぇ～？なんで俺が
作戦立案したのアリスの方だしぃ」

『…まぁね』

少しばかり緊張が緩んだ空気やカルマの相変わらずの態度に

心を落ち着かせていると

左腕を誰かに取られ、担がれるように体を持ち上げられた

「それじゃ、私がAを支えていくよ」

『カエデ…』

その私の腕を両肩に掛けて支え上げてくれたのは私より少し身長が低いカエデだった。

「私にだってA１人を支えるくらいの力はあるんだよ」

ドヤ顔で自信満々にすぐ近くにある私の顔を見てそう言ったカエデ

そんな彼女の愛らしさに思わず笑いがこぼれてしまう

『ありがとうカエデ』

「よしっ
それじゃあ気を取り直して行こうか！」

そして改めて磯貝君の号令を機に皆で道を進んで行く

私と私を支えてくれているカエデの歩速に合わせて。

皆、早く殺せんせーの元に駆けつけたいはずなのに…

『…』

やっぱり好きだな、このＥ組(クラス)。

殺せんせーの暗殺期限まであと110分