182歩目 ページ33
冬真っ盛りの冷たい空気が
顔や服に覆われず露出している肌を掠めながら
景色と一緒に通り過ぎていく
『あの、ホークスさん…』
「んー？
なに、Aちゃん」
『どうして、この抱え方なんですか？』
轟くんの家前から飛び立ってから
ずっと横抱き、いわゆるお姫様抱っことやらで
ホークスさんに抱えられたままの私は
何気なく気になっていた事を
すぐ近くにあるホークスさんの顔を見ながら聞いた
「いやほら、モラル的な」
『はあ』
「ほんとは俺もね、かっこよく
ファンタジーチックにAちゃんとお手て繋いで、空中散歩したいよー
けど俺がやると、パラグライダーみたいになっちゃうからさ」
『パラグライダー…』
ついホークスさんとパラグライダー式に飛ぶ自分を想像してしまう
シュール…
『ホークスさんにも出来ないことってあるんですね』
「まあねー
人には得手不得手があるからね。
それよりどうだった？
エンデヴァーさんのもとでのインターンは」
『とても有意義な時間でしたよ。
あ、それと、アノ本読みました』
「え、あれ！？
俺あげたっけ？」
私が言ったことに驚いたように
目を少し見開きながら
ホークスさんはずっと前に向けていた顔をこちらへ向けた
『爆豪くんがあの後、こんなのいらねーって
投げ渡してきて』
「あー、それでか
…それで、感想のほどは？」
再び顔を前に向き直したホークスさんは、
目線だけをこちらに向け、
微笑みながら聞いてきた
『…。よく、わからなかったです』
「ははっ
まあ、学生には難しい内容かもね」
ホークスさんの話を聞きながら
また空から見下ろす街の景色を暫く見ていたら
不意に視線を感じたので、そちらへ顔を向けると、
ホークスさんが、
さっきの微笑みを崩すことなく、こちらを見ていた
『どうかしました？』
「いや、そういえば羽がついてないなーって思ってね」
『ああ…
なくさないよう、カバンの中にコスチュームと一緒にしまってます』
「嬉しいなぁ
そんなに大事に扱ってもらえるなんて」
一匹の名前の知らない鳥が
私たちの横を通り過ぎて行った。
星すらも見えない暗い空を
真っ直ぐに突き進むその鳥に目を奪われていると
後ろ横からクスッと笑う声が聞こえた。
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雪(プロフ) - 猫さん» 猫様様ーありがとうございます！原作の展開に溶け込めるよう進めて参りますー (2023年4月28日 3時) (
レス) id: e9458078f6 (このIDを非表示/違反報告)
雪(プロフ) - koyuki_ko_deriaさん» koyuki_ko_deria様様ー今更ながらかしこまりましたー！頑張ります！！ (2023年4月28日 3時) (レス) id: e9458078f6 (このIDを非表示/違反報告)
雪(プロフ) - 水無月輝さん» 水無月輝様様ーコメントありがとうございます！ゆったりしてたらもうすっかりアニメと並んでしまいました笑アニオリがあまり無かったので、ＨＬＢとスマイリーの話を書けたらなあって思ってます (2023年4月28日 3時) (レス) id: e9458078f6 (このIDを非表示/違反報告)
雪(プロフ) - お餅さん» お餅様様ーありがとうございます！本誌・コミックが大変な事になってきてますが負けじと頑張ります笑 (2023年4月28日 3時) (レス) id: e9458078f6 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - 面白かったです！！本編このまま進めて欲しいです！！ (2022年3月27日 16時) (レス) id: 159bb94574 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪 | 作者ホームページ：http://commu.nosv.org/p/nomura
作成日時：2021年8月27日 7時
