152歩目 ページ3
「Aちゃん」
目を俯かせながら、
周りの声を聞いていると、
すぐ近くで麗日さんの声が聞こえた
目線を上げると、
私の目の前に心配するような表情で麗日さんが立っていた。
『…なに？』
私が静かにそう聞くと、
麗日さんは目をギュッと細め、
口の両端を高く上げてニコッと太陽のような笑顔で言った
「お疲れさま！！」
『！…うん、麗日さんも』
それをきっかけに
まるで緊張の糸がほぐれたように、
Ａ組の皆もまたＢ組と一緒に騒ぎ出した。
「なあ、蓮郭の”個性”この際だから教えてよ」
麗日さんに引っ張られるように
ソファの空いている所に座ると
背もたれの後ろからＢ組の取蔭さんがそう聞いて来た
『ん、私の”個性”は、”空間を操る個性”』
「空間をノコ？」
「俺の”空気凝固”とはちげぇのか？」
すると周りで話を聞いていた
Ａ組とＢ組の人達も話に混ざり始めて
私を囲むように人の円ができてきた
『そう、例えば”カベ”や”ハコ”は
空間の一部分を固める感じで、つくってるの。
だから私の”個性”は私から離れた所でも発動できる』
「…そうだったのか」
「スゲーなあ！」
「てか、思えば蓮郭の”個性”、ちゃんと知ったの初めてだな」
「お前ら知らなかったのかよ？！同じクラスだろ！」
「だって蓮郭の方から話してくれることなかったんだって！」
「でも蓮郭ちゃんの”個性”、やっぱりすごいねー！」
「攻撃も防御もできる万能”個性”！最強じゃんかよ！！」
『…まあ、通じない人も時々いるけどね』
脳裏に、通形先輩と手合わせした時と
八斎會の騒動の時、遠目で見た八斎會の若頭、
治崎の”個性”によって崩れていった地面の映像が流れる
「！、通形先輩の”透過”か！」
『ん』
「そうか、あらゆるものを透き通る通形先輩の”透過”は、
蓮郭くんの”カベ”も通ってしまうのか…」
「じゃあ骨抜の”個性”も通じるんじゃね？」
「いや、体育祭の時試したことあるけど、
俺の”個性”は通じなかったよ」
体育祭…？
…ああ、騎馬戦の開始直後のあの時か
確かに思い出してみれば
地面の一部がグニョグニョになってた気がする
『あれは、たぶん私が”ハコ”で地面と接していなかったからだよ。
直接触れられたら、たぶん影響を受けると思うよ』
「そっか、今度試してみてもいいか？」
『うん』
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雪(プロフ) - 猫さん» 猫様様ーありがとうございます！原作の展開に溶け込めるよう進めて参りますー (2023年4月28日 3時) (
レス) id: e9458078f6 (このIDを非表示/違反報告)
雪(プロフ) - koyuki_ko_deriaさん» koyuki_ko_deria様様ー今更ながらかしこまりましたー！頑張ります！！ (2023年4月28日 3時) (レス) id: e9458078f6 (このIDを非表示/違反報告)
雪(プロフ) - 水無月輝さん» 水無月輝様様ーコメントありがとうございます！ゆったりしてたらもうすっかりアニメと並んでしまいました笑アニオリがあまり無かったので、ＨＬＢとスマイリーの話を書けたらなあって思ってます (2023年4月28日 3時) (レス) id: e9458078f6 (このIDを非表示/違反報告)
雪(プロフ) - お餅さん» お餅様様ーありがとうございます！本誌・コミックが大変な事になってきてますが負けじと頑張ります笑 (2023年4月28日 3時) (レス) id: e9458078f6 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - 面白かったです！！本編このまま進めて欲しいです！！ (2022年3月27日 16時) (レス) id: 159bb94574 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪 | 作者ホームページ：http://commu.nosv.org/p/nomura
作成日時：2021年8月27日 7時
