165歩目 ページ16
耳郎さんの綺麗な歌声をＢＧＭに
相澤先生とエリちゃんも参加した一夜限りのパーティーは
最後の締であるランダムでのプレゼント交換を終え、
皆で協力してお皿や飾りつけの片付けも終え、
もうとっくに皆が寝静まったことで
シーンと静けさをおいて過ぎ去っていった。
一部分だけの照明だけをつけた
静かで少し薄暗い共有スペースの中
私は1人、ソファに凭れながらボーっとしていた。
「眠れねぇのか？」
「っくりした…
背後で突然話しかけるのやめてよね、轟くん」
沈黙が続いた空間に突然後ろから響いた
落ち着いた調子の轟くんの声に
少しだけ肩をビクつかせ、私はソファの背もたれ越しに
彼にそう言った。
「わりぃ…
それより何してんだ？」
『特に何もしてないよ。
ただなんか眠れないだけ』
「何か悩みでもあるのか？」
『ん−、特にないと思うけど』
「…何か飲むか？」
『え…』
「ちょっと待ってろ」
私が座るソファに近づいていた轟くんは
そう言うと、
歩く方向を変えてキッチンの方へと向かった。
「オレンジジュースでよかったか」
そしてまた私の近くまで来た轟くんは
両手に持つコップの一つを私に渡してきた
『ん、ありがとう
…座る？』
「ああ…」
同じオレンジ色のジュースが透けて見えるコップを片手に
轟くんは隣にゆっくりと座った。
お互いに上鳴くんたちの様に自分から話すタイプではないので
部屋には変わらず静かな空気が流れる。
けど、不思議と居心地の悪さは感じない。
「…火傷の痕、まだ残ってたんだな」
目線だけこちらに向け、すぐに目をそらすように前を向いた轟くんが
コップを両手でギュッと握りながらそう聞いて来た。
『あ、うん。
痛みは特にないから病院の先生やリカバリーガールにも
問題はないって言われてるけど』
お風呂に入った際に化粧を落としたため、
私の顔の右半分に残る
ファンデーションで隠していたアノ時の火傷痕は
薄暗い中でもはっきりと見える状態にある。
私はソレを右手でそっと触れた。
「…わりぃ」
『…』
おそらく、アノ林間合宿で起きた敵の襲撃の事を思い出しているのだろう
轟くんは両手に持つコップに顔を押し付けて
歯を食いしばるような表情でそう謝った
『コレは轟くんのせいでついた訳じゃないし、
結果として誰もなくならなかったんだからさ』
「ああ、そうだな…」
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雪(プロフ) - 猫さん» 猫様様ーありがとうございます！原作の展開に溶け込めるよう進めて参りますー (2023年4月28日 3時) (
レス) id: e9458078f6 (このIDを非表示/違反報告)
雪(プロフ) - koyuki_ko_deriaさん» koyuki_ko_deria様様ー今更ながらかしこまりましたー！頑張ります！！ (2023年4月28日 3時) (レス) id: e9458078f6 (このIDを非表示/違反報告)
雪(プロフ) - 水無月輝さん» 水無月輝様様ーコメントありがとうございます！ゆったりしてたらもうすっかりアニメと並んでしまいました笑アニオリがあまり無かったので、ＨＬＢとスマイリーの話を書けたらなあって思ってます (2023年4月28日 3時) (レス) id: e9458078f6 (このIDを非表示/違反報告)
雪(プロフ) - お餅さん» お餅様様ーありがとうございます！本誌・コミックが大変な事になってきてますが負けじと頑張ります笑 (2023年4月28日 3時) (レス) id: e9458078f6 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - 面白かったです！！本編このまま進めて欲しいです！！ (2022年3月27日 16時) (レス) id: 159bb94574 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪 | 作者ホームページ：http://commu.nosv.org/p/nomura
作成日時：2021年8月27日 7時
