1人の有精卵２（僕のヒーローアカデミア） (ページ46)

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９５歩目ページ46

「じゃあ、これはどうかな？！
ブラインドタッチ目潰し！」

通形先輩のたてられた二本指が

私の目をめがけて迫ってきた。

さっき緑谷くんに仕掛けていたのと同じ…

ならっ

私は自分の顔の前に”個性”を発動させた

そして通形先輩の指がソレとぶつかりるが止まらず

通形先輩の指が私の顔を目をさしながらすり抜けた。

「！、ソレが噂のキミの”個性”かい？！
(これは…ただのカベじゃないね…)」

『ええ。先輩には通じないようですね…』

先輩の右拳が私の鳩尾に目掛けて振りあがってきた

じゃあ次は…

私はまた”個性”を発動させた

「！」

すると先輩の右拳は私の腹をすり抜けた。

『さっき言っていた調整って、これのことですか？』

「なるほど、いいワル知恵だね！」

『どうも』

足場を踏みこんで、

後ろに跳んで通形先輩から距離をとった。

『…。このままではキリがないと思うんですけど、
まだ続けますか？』

「(…聞いてた通り冷静だね。冷静すぎるくらいだ)
いいや！キミのためにもまだまだ続けるよ！！」

そう言って通形先輩はまた地面へと沈んだ

なので私は天井近くまで

一蹴りで跳んで、ソコに留まった。

「！」

地面から出てきた先輩が私を見上げる

「キミは空が好きなんだね！
ソコがキミが戦いやすいフィールドなのかい！」

『いえ、ただ先輩の”個性”に対抗するには
ちょうどいいかと思いまして』

「それはどうかな？」

すると先輩は体育館内にあった

コンクリートの山に潜り込んでいき

弾き跳ぶように、そこから出てきた

そして、真っ直ぐにこちらへと飛んでくる

『っ』

縦方向だけの動きじゃないのか…

足場にしていた”カベ”を跳んで

後ろに引き、また先輩と距離を取ろうとした

が、”カベ”をすり抜けてきた通形先輩の手が

私の右足を掴んだことで

それは阻止された。

その手を軸に更に勢いをつけてきた先輩が

また私の鳩尾に拳を打ち込んでくる

私は咄嗟にさっきと同じように”個性”を発動した

だが今度は、

先輩自身が勢いのまま私の身体をすり抜けた

『！』

「覚えておいて！先輩からのアドバイスさ！！
相手がいつも同じ攻撃パターンで来るとは限らないよ！！」

その先輩の言葉を背後に聞いてすぐ、

首に強い打撃をくらった。

『ッ…』

そのまま私は気を失い、倒れていった。