1人の有精卵２（僕のヒーローアカデミア） (ページ5)

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５４歩目ページ5

それから次から次へと出てくる

土くれや木でできた魔獣を

皆は、自分の”個性”を使ったり、

数人で協力したりしながら倒していっていた。

『…』

けれどこのままじゃあ、

さっき落ちてくるときに見えた

ココから相当遠くにある合宿所まで保つことが難しいかもしれない…

…ん、

ココには私達以外の人は間違ってもいないだろうし、

とっと終わらせるためにも、やってしまおう。

一つの作戦というか、打開策を思いついた私は、

ソレを実行するべく、見えない階段を上がっていくように空へと登った

『…フゥー』

そして一息吐いて、集中力を上げる

『…』

プッシーキャッツの皆さん、

すいません…

『…皆、ちょっと手荒なことするよ』

「！」

「蓮郭さん？！いつの間にあんな高いところに？！」

「？」

ちょっとだけ、私有地を

『…自分の身は自分で守ってね』

更地にします。

そして私は、右手を振り下ろし

足元に広がる森に向けて

一気に”個性”を解き放った

「ッなんだ？！」

「なんかに押されとる？！」

「！…蓮郭さんの”個性”？」

「はあ？！何で俺らに？！！」

「！、見ろ後ろで木がドンドン倒されて行ってる！」

「はあ？！じゃあ俺らの後ろでも蓮郭の”個性”が発動してんのか？！」

「”個性”の二重使い…？！」

足元の森が、

私の”個性”によって、

半径を伸ばすように、円状に更地にされていく

その後をＡ組の皆が追うように、半円状に散らばっていき

更地がある程度の広さに出来上がった時、止まった。

『…ッ』

また数分ぶりに重たくなってきた瞼をこじ開けて

私は右手を、合宿所の方へ伸ばし

再び”個性”を発動した。

『…ッつぶれろ…！』

私の合図と同時に、

下にあった木々たちが合宿所の方へと大きな土埃を上げながら

流れるように、圧し潰され倒れていく

『…あー、しまった』

このままでは、集まった強風で被害が出てしまう…

そう思った私は、

咄嗟に”個性”で風に運ばれ土煙が向かっていく

合宿所の周りにカベを張った。

大量に巻き上がった土煙が少しずつ晴れていく

私の足元には、

四角く切り取られたように、

一部分だけ周りと状態が変わった更地が

私達の目的地まで続いていた。

『…ッ』

ヤバッ…クソ…ッ