【ユーリ!!!on ice】 幻のhistory...

history15　あなたside ページ16

勇利さんがヴィクトルを部屋に案内し、しばらくすると戻ってきた。

勇利「ねぇ...ヴィクトルと何話していたの？」

きらりと潤った目で私を見つめる勇利さん。

貴「...そ、そうですね...」

これはどうしたものか...

貴「あ、北海道の五稜郭の話をしていたんですよ！！」

ついつい言ってしまった。

貴「日本で見に行くべき場所を聞かれまして」

苦笑いを浮かべると勇利さんの顔を少し曇ったような気がした。

勇利「そっか」

勇利さんは私の横へ腰を下ろした。

グランプリファイナルに出ていた時はとてもきれいな体つきをしていたのに...

今はとてもごつい...体つきだ。

貴「勇利さん...ヴィクトルさんと練習なさるんですか？」

沈黙が気まずくて聞いた。

勇利「...ヴィクトルが来てくれたんだもの、僕も頑張らなくちゃ！」

一瞬で勇利さんの顔が晴れた。

勇利「僕がもっと上手くなってヴィクトルと氷の上で戦いたい！」

すると、また顔が曇る。

勇利「本当は...AAさんとも一緒に戦いたかった...」

悲しみで道溢れている勇利さんの顔は私の中にある何かを揺れ動かした。

貴「やっぱり...」

私はボソリと呟いた。

貴「勇利さん、そんなに悲しまないで下さい。きっと願いは叶います...」

自分らしくない事を言ったと思った。

復帰の事なんて考えてもいなかった。

(でも復帰しないとこの小説続かない)

心の声が漏れてしまった...

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