18歳 ページ14
「日本にいくつかの別荘があるのでお貸ししますよ」
そんなことを言えば、目の前の長髪の男は私に向かってにこりと微笑んだ。
「大資産家のお孫さんを味方につけることができて良かったよ。俺はFBIの赤井秀一という。よろしく」
「私は平滝A。よろしくね」
私と赤井さんは互いに握手をした。すると諸伏さんが慌てたように私に話しかけてくる。
「お嬢様はそろそろお帰りください。佐々木さんがお怒りですよ」
諸伏さんがカーテンを開けた先にいるのはスマホ片手に恐ろしい鬼の形相で私を探している佐々木だった。
「やだ、私、帰れないじゃない」
立ち上がり、裏口から出ようとしたとき、諸伏さんが私の腕を掴んだ。
「お嬢様、ありがとうございます。
...それと
...佐々木さんの元へ帰りましょう」
どこか黒さを含んだ笑顔で見つめられる。私は諸伏さんに佐々木の元へ連行された。
「お嬢様！！何度言ったら分かるんですか！」
人様のお家をお借りしてお説教されています。
「しばらく大人しいと思いきや、とんだ逃走劇でしたね！」
佐々木は私が外出した上に、自分の愛車が壊れてイライラしているのだろう。
「車なら新しいのを買ってあげるわ！」
「人を物でつるんじゃありません！」
佐々木...いつからそんな更年期みたいになっちゃったのかしら。
そんなとき、ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾌﾟﾙﾙﾙﾙと佐々木の携帯が鳴り響いた。
「もしもし、佐々木です」
.....
佐々木は電話の相手と会話をしていく内に顔色が悪くなる。何を話しているのだろう。
携帯から耳を離した佐々木は青い顔で私を見つめる。
「お父様が...亡くなられたと...」
私はその言葉を聞いた瞬間脳がブリーズする。佐々木は今、なんて？？お父様が..？
青い顔の佐々木は呆然とする私の腕を掴み、優しく立たせてくれた。
「杯戸中央病院に皆様お集まりです」
佐々木は顔色を戻し、私をエスコートして、部屋から出ることを促した。
「俺が車を出そう」
「あなたは..？」
空気が沈んだ中、私たちに声をかけてきたのは赤井さんだった。
「俺はFBIの赤井秀一」
佐々木は少し悩んだ素振りを見せ、静かに頷いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 245人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぽんちゃん(プロフ) - 外出先で、殺人事件発生し、コナンと出会い、さっそく、疑われ、尋問、盗聴器、発信器とか、誘拐して尋問する為の麻酔銃使用？とかありそう (2020年7月10日 3時) (
レス) id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)
純情ぺてん師(プロフ) - 玲音rateさん» ありがとうございます！！ (2020年7月9日 22時) (レス) id: c3f6e056d5 (このIDを非表示/違反報告)
玲音rate(プロフ) - コメント失礼します！毎回楽しく読ませて貰っています！27ページの工藤新一の新が進になっていますよ！更新楽しみにしてます♪ (2020年7月9日 22時) (レス) id: bbf9ab5670 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：純情ぺてん師 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nomuharu261/
作成日時：2020年6月22日 22時
