★ ページ31
その夜は特に何もなく終わり、翌朝、高明は朝食を食べてから長野へ帰っていった。
さて、忙しい一日が始まる..いや、今日はそれほど忙しくない一日になるだろう。
私は会社に行く支度をした。軽く化粧もする。
準備が整い、出社した。
今日は一日中、デスクから離れないつもりだ。
計画書や何やらの作業がある。
隣のデスクの人は休みのようだ。
キョロキョロとする私をいつもより何処か和やかな編集長がにこやかに見ている。
『あ...』
「古川、暇なのか？」
キラッと効果音がつくほどの笑顔で言われる。
少し怒なのか？
『いえ...』
私はすぐに目の前の作業に取り掛かった。
12:00
やっと作業が一段落し、肩を回す。
たまにボキッと嫌な音が鳴る。
「おつかれ」
編集長が私の肩を２回ポンポンとする。
その瞬間私の体の力が抜ける。
ほとんどの人が食事に出掛けたこの部屋で私は机に項垂れる。
『あ"ーつかれたー。』
私もそろそろ昼御飯を食べないとな。
私は財布を持って立ち上がり、会社に一番近いコンビニに行った。
何にしよう..と沢山のおにぎりを見つめながら唸る。
10分ほどその状態だったかな。
飲み物を選んでいるときそれは起きた。
「お"い！死にたくなけりゃ、金を出せ」
覆面を被った男がひ弱そうなコンビニ店員に刃物を向けていた。
刃渡15cmくらいかな。大変なことになったな。
「おい、そこのねーちゃん！こっちこい！」
覆面を被った男が私に向かって手招きする。
私は他の客(と言ってもハイネックの男性のみだったが)の視線を浴びながら男のもとへ歩いた。
「へぇ。従順じゃねぇか。」
それはどうも。お褒めに預り光栄です。
お昼休みが削れるし、会社に戻るの遅れると編集長が煩いので正直今すぐに解放されたい。
「ねーちゃん、美人だな」
『そーかな？』
私の返答に覆面の男は目を細くさせる。
「今の状況が怖くねーのか？」
男は私に刃物を向ける。私は人質になってしまったようだ。
『怖いですよ。昼休み中に会社に戻らないと上司に叱られますから』
男は大きくため息をつき、本格的に私の腕を引っ張り、首もとに刃物を突きつけられた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2709人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
satoukibi(プロフ) - 最高すぎます！いつもビシッとしてる高明さんに甘えられるなんて天国じゃないですか😭 (7月10日 1時) (
レス) id: a25b38b03e (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - ここまで急だともう好きです！ありがとうございます！ (2022年8月26日 16時) (レス) @page42 id: dd9bdc737b (このIDを非表示/違反報告)
ディちゃん(プロフ) - 逆にね。おもろいよね。 (2022年3月17日 20時) (レス) @page42 id: 7ad8b1babb (このIDを非表示/違反報告)
🤘(^∆^)🤘 - えぇーーーーー?!?!?!(゜o゜; ちょ？え？ん？終わりなんかい!!!!急展開でモヤモヤするｰｰｰｰ (2022年1月2日 22時) (レス) @page42 id: 111ab3751f (このIDを非表示/違反報告)
@__Lie(プロフ) - まさかの急展開でうぇーーーーーー？！ん？え？ま？ってなってましたw (2021年8月21日 10時) (レス) id: 13f5cca78d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：純情ぺてん師 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nomuharu261/
作成日時：2020年4月14日 17時
