【名探偵コナン】私、名誉毀損で訴えられてます

side貴方 ページ8

修理が無事終了すると私はゼロ号に買い物の指示を出す。ちょっとプリン買ってきてほしい。
ゼロ号はなに食わぬ顔でスーパーへ向かった。

スーパーはそこそこ混雑している。モニター越しに見ているだけでも人酔いしてしまいそう。
「ヒロ！スコッチ買ってもいい？」
「俺に聞くな」
どこか嬉しそうなヒロ。私はゼロ号に更なる指示を送った。

無事ゼロ号も買い物が出来たようでスーパーから出ようとしたとき。
『お前らァ！変な動きをするとすぐに打っちまうぞ』
私の可愛いゼロ号が人質にとられた。
「ヒロ！私の可愛いゼロ号が！！！」
「うわぁ、災難だな〜」
他人事のようなヒロ。二人でモニターを見ながらコーヒーを飲む。
ごめんな、助けにいけなくて...
『女ァ！お前、車運転出来るか？』
ちょっと待て、私、車の運転設定どうしてたっけ？？
『いえ、自転車の運転免許しか持っていません』
ゼロ号の返答を聞いたヒロは隣で笑いを堪えている。強盗に動じないゼロ号はとてもたくましく見える。
『それを運転出来ないって言うんだよ！！』
強盗が取り乱す。
「ゼロ号！やっておしまい！」
私はゼロ号に信号を送る。するとゼロ号は強盗の胸蔵を掴み、背負投げをした。おそらく私のプリンはぐちゃぐちゃだろう。
背負投げをかましたゼロ号は服の埃を払う。ちょうどその時、誰かが呼んだであろう警察が到着した。
『うげ、お前かよ』
マツダだ。
『お前、整形したの？良くねぇ方向に進んでんじゃねぇの？』
ゼロ号の顔をマジマジとのぞきこむ。
「私のゼロ号に顔を近づけんじゃねえよモジャア！」
まぁまぁと私を宥めるヒロ。マツダにも一度私の試作品を壊された事がある。しかも私の可愛いゼロ号を。また作り直したから現在はあんな状態だが。
『お疲れ様です松田さん』
私のゼロ号はなお礼儀正しい。ゼロ号は近くの小学生らしき集団に駆け寄る。
『君達大丈夫？怖かったでしょう？』
なんてなんて優しいんだ！私のゼロ号ちゃんは！！
将来はあんな嫁さんがほしい。

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