side貴方 ページ17
「告訴取消にするからさ」
男は私の耳元で囁く。生憎私の手元にはいくらでも払えるようにお金だけはある。
「結構です。どうぞ、告訴したままで」
そんなことを言えば、男は私にぐいっとさらに近づく。そんな様子を見ていたマツダが私たちの間に割ってはいる。
「お前ら何やってんだよ」
私はと言えば、相手の目を睨み付けている。相手は私を口説こうとしているのか腰に手を回そうとしてくる。
「被害者加害者の関係なんだからもう少し離れろ」
マツダは男を私から離す。私を口説こうとなんざ100年早いよ！
「佐藤さん、私、帰らせていただきますね」
私はその場を置いて、警視庁を後にした。佐藤美和子のここで帰るの！？というビックリしたような顔を横目に私は警視庁を出た。
警視庁を出てから、私は大きく伸びをした。久しぶりに当たる太陽の光。こんなに長い間太陽の光に当たるのは久しぶり。
帰りはヒロのために何かご飯買って帰ろうかな。なんて思っていると後ろから誰かに抱きつかれた。匂いで分かった。この匂いは一人しかいない。仄かに男性用の香水が鼻につく。
「なんだよ...ハギ」
「よくわかったね」
匂いとサイズでわかるわ。あとそんなことすんのお前ぐらいな。
そう心の中でツッコミながら足をすすめる。
「お昼食べに行ってもいい？」
「ダメ。絶対ダメ」
ハギは不服そうな顔をする。お昼はヒロと食べるんだから。
「誰かと予定でも？」
こいつが今すぐ離れてくれる最高の一言を考える。何が良いだろうか。
...
「彼氏とランチ」
と言えば、ハギはえ..と声を漏らして私から手を離した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 95人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
愛鞠_あいまり_(プロフ) - 素直に面白かったです。阿笠博士とどんな関係なのか、恋人がいると思ってる人との関係はどうなるのかなども今後気になります。 (2021年1月13日 3時) (
レス) id: 235ec261d4 (このIDを非表示/違反報告)
純情ぺてん師(プロフ) - 麗奈さん» いえいえ！わざわざありがとうございます！！ (2020年6月6日 18時) (レス) id: 5456510253 (このIDを非表示/違反報告)
麗奈(プロフ) - 空間を開けて書き直して頂き、ありがとうございました。もともと好きだったこの作品がもっと好きになりました。これからも更新、頑張ってください。応援しています。 (2020年6月4日 19時) (レス) id: 81f99139dd (このIDを非表示/違反報告)
純情ぺてん師(プロフ) - ぽんちゃんさん» よくわかりましたね！流石、コナンくんの事を知り尽くしていらっしゃる！！ (2020年6月4日 9時) (レス) id: 5456510253 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんちゃん(プロフ) - 裾掴まれた時点で盗聴器ついてる (2020年6月4日 8時) (レス) id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：純情ぺてん師 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nomuharu261/
作成日時：2020年5月12日 0時
