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五十九話 よろしくな ページ11

秋風も立ち始め夏の終わりを感じ始める時期
町はずれにある墓地にて


一つの墓の前に佇む男がいた


その墓には

〔九条A之墓〕

と文字が彫られている


「あの時の約束、覚えてるか」


男はその場にしゃがみこみひまわりの花束を飾った


墓の中で眠るAに話しかける男は

全てを失ったあの日から誰にも見せることのないような優しい顔をしていた


A、お前がいなくなってずいぶん経った


元気にしているか

もう寝込んだりしてないか

そっちは故郷のように緑のある場所なのか

お前によく似合うひまわりが咲いているところはあるのか


先生には会えたか



会えたならたくさん思い出話をしてやってほしい


先生のために俺達は必死で戦ったこと

お前が江戸に来て会ったガキの話

一人残っていた間あった出来事


最期どんな想いだったか



俺達の先生だ


きっとなんでも聞いてくれる


「先生によろしくな」








帰り際強い風が通った

舞い上がる落ち葉に一度足が止まるが
落ち葉の擦れる音と共にかすかな声が聞こえた気がした



『これからもずっと見つめていますからね』



優しくて暖かい声だった

最終話 ひまわりの最期→←五十八話 あなたを



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設定タグ:銀魂 , 高杉晋助 , 死ネタ   
作品ジャンル:アニメ
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ポテト(プロフ) - とても素晴らしい作品でした。作っていただきありがとうございます。 (2022年8月2日 1時) (レス) @page35 id: becea61854 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - みーこさん» 中学生はとても感情が複雑でそれに受験が重なると苦しいことが多いかもしれませんがあまり気負わずご自身が出せる力を出して自分に合った場所を探せるといいなと思います。疲れたらいつでもひまわりの彼女に会いにきてくださいね! (2020年11月2日 0時) (レス) id: 186341d011 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - みーこさん» たくさんの作品にたくさん感動していた側の自分が新しく作品を作りあの頃の私のように感動してくださる方がいらっしゃるのはとても感慨深いです。 (2020年11月2日 0時) (レス) id: 186341d011 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - みーこさん» 愛情こもったコメントありがとうございます。嬉しすぎて泣いてしまいました。私もみーこさんのように読み漁っていた時期があり一通り読んだ後にもっとあんな設定でこんな文章の作品が読みたいと考えるようになったのがこの小説の執筆を始めたきっかけです。 (2020年11月2日 0時) (レス) id: 186341d011 (このIDを非表示/違反報告)
みーこ - やっぱり素晴らしいですね。花言葉のエモさを理解したし、色んなことを教わった作品。ボロ泣きした夢小説は少ないんですけど、そのひとつでした。今どうかはわかりませんが、この作品は永遠に不滅だと思ってます。銀魂が終わってもまた、訪れさせていただきます。 (2020年10月28日 21時) (レス) id: 322bb6492e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年8月14日 23時

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