さよなら、なんて。〜全シナ番外〜

第四十話:貴方達で良かった ページ5

今日はとても良い天気で、私は話そうと思ってた。

自身の病気のことを。


「で………大切な話って？」



「うん。」

深呼吸。

皆に心配かけないためにも。


「私ね………あと、六日しか生きられないの」


「「「「「！？」」」」」


「ハミィ。貴女は、それで良いの？」


アイリ………


「俺たちも納得出来ない。」




「ココロのどこかで、生きたいと願ってるのではないの？」




アイリ……やめて…




「私はね。親も姉弟も亡くしたの。」




え……




「最初は引きこもってたし、泣きまくった。でもね。」




私は顔を上げる




「それで戻ってくるわけ、なかったの。」


アイリは続ける



「当たり前だったのに。だから、私はね。生きると、決めたの」



大粒の涙が流れてきた。


「その人の分まで、生きるって。」



ふわりと風が吹き、気がつけばリュリシュトは私を抱きしめていた。


「最期まで、諦めないで。貴女には私達が居るよ。だから諦めないで。どんなに辛くても、どんなに治らないとわかっていても。皆そばに居るよ」




「アイリ…………ありがとう」



私は、失いたくないと思ったのが貴方達で良かった。

第四十一話:あと……一日。→←第三十九話:死にたくない

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