no mind ｡11｡ ページ11
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智「泣いてんの？」
笑いを含んで上から落ちてくる声は
だんだんと近くに寄ってきて
耳のすぐ傍から空気の波を伝って鼓膜を震わせた。
先生から香るシトラスは主に首元と鎖骨の辺りから漂って
暴れていた心臓が勢いをなくしていく。
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「泣いてないよ」
智「じゃ、顔見せて」
「暗いから見えないでしょ」
そっと顔を上げた。
顔を埋めてた膝にはうっすら汗をかいてる。
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視界には先生のジャージしか映らない。
目線をもっと上にしたら暗闇の中でも目立つ金髪が
ユラユラ揺れながらあたしを見下ろしてる。
智「電気、点けんの忘れてた」
「・・・もぅ、バカ」
智「ふふ、ごめんごめん」
フニャッと笑った先生はあたしに目線を合わせて屈み
あたしの両足を外側から先生の足で挟んできた。
「近いよ…///」
智「ん…そう？」
照れたら負け。
先生の前だとそんな風に思わされる。
「あたしのジュース残ってる？」
智「そういえばニノが二本取ってたな」
「もう…っあのバカっ」
足が痺れてきたからそろそろ立ち上がりたい。
でも、先生の足が邪魔してきて動けない。
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･
智「クフッ…、モゾモゾ動いて抜け出せると思う？」
「だ…ってもう…」
心臓がもたない…。
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･
『嫌がってるんだから、離してあげなさいよ』
廊下の向こう側から聞こえた女の人の声。
大野先生に話しかけるときの声色は
覗いてしまったあの日からずっと忘れることができない。
智「何でまだいるんだよ」
『まだ仕事が残ってるのよ』
シトラスで満たされたこの辺の空気が強いクラッシュベリーと混ざる。
コツコツと響くヒール音が近くで止まり、大野先生の視線がそっちへ向いた。
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やっぱり、身体を解放しなくていいから。
心臓は破裂しそうなくらいドキドキしてるけど
あの人の方を向いてほしくないから。
服の裾をちょいちょい引っ張って
先生の注意をこちらに向け直した。
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えりも(プロフ) - しゃぼん玉。さん» 毎日チェックしてくれてすごく嬉しいです♪もっと夢中になれるお話にしたいと思います。ドキドキさせますよ(^^)４もよろしくお願いします♪ (2013年9月23日 0時) (
レス) id: 8aefd8df71 (このIDを非表示/違反報告)
えりも(プロフ) - 美和さん» そうですね。ハッピーエンドに結び付けるよう工夫していきたいと思います(^^) (2013年9月23日 0時) (レス) id: 8aefd8df71 (このIDを非表示/違反報告)
しゃぼん玉。 - パート３お疲れ様です。毎日更新されるのか覗いて。この作品にぞっこんしたみたいです (( ぱーと４でも私をどきどきさせちゃってくださいな、（（ (2013年9月23日 0時) (レス) id: 79e444eafa (このIDを非表示/違反報告)
美和(プロフ) - えりもさん» 主人公ちゃんが先生と和くんの闇を癒していってほしいですね。 (2013年9月22日 8時) (レス) id: 143f26fc8d (このIDを非表示/違反報告)
えりも(プロフ) - 美和さん» よかったです♪ピュアな主人公ちゃんと過去に闇を持つ先生&カズとの関わり方を考えるのがまた難しいです（計画性ゼロなので笑） (2013年9月22日 6時) (レス) id: 8aefd8df71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えりも
| 作成日時：2013年9月10日 21時
