私に興味がない凪くん。【凪誠士郎】

▼みんなおつかい任されてる ページ36

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「お疲れ様〜！」


『気をつけてねー！』


「また明日ー」





3時間程歌いまくって食べまくった後、私達は解散する事となった。来た時は太陽が燦々降り注いでいたというのに今では少し涼しくなっている。


途中の道でほとんどの人が別れてしまい、気がつけば隣に並んで歩いているのは玲王と山下だけとなった。普段は女友達と帰っているのだが、親からおつかいを頼まれたからと二人でスーパーに向かってしまったのだ。


おつかいなんて久しくやってないなあ、私。





『いや〜、歌いまくったわ』


「御影が歌上手いのはなんとなく予想できてたけど桃原も意外と歌上手いのな。驚いたわ」


『とことん失礼』


「しかもまさかのラブソング」


「凪に恋してから感化された？」


『ん〜…そうかも』


「…そ」





自分から言ったくせに素っ気ない山下に疑問を抱いたが、どうせコイツの事だろうから歌いまくって疲れてるんだろうと自己解決する。


なんとなくラブソングを聴き始めたのは凪くんに恋してからだと今気づいた。どれもこれも甘酸っぱい青春もの。…まあ凪くんとカラオケに来る事はこれから先なさそうだから、彼に披露する事はなさそうだが。





「そういえば俺、もうすぐ道外れるわ」


『こんな辺鄙なところ…ってあ、車の迎えか』


「そーそー。お前らはこのまま真っ直ぐだよな？」


「…


いや、俺もおつかいあるから」


『マジかお前もかよ』





そんじゃ、と前触れもなく道を曲がった山下に「バイバーイ」と手を振るが、振り返される事はなく、早歩きでその背中が遠ざかっていく。うーん、疲れてるとツンデレになるタイプなのか。面倒だな。


それにしたって今日おつかい任されてるヤツ多くね？みんなそんなに家庭的でいい子ちゃんなの？





「(…アイツ墓穴掘ってしょげたな)」


『ここらで玲王ともお別れか。じゃあね』


「…いーや、お前も乗ってけよ」


『…何で？』


「聞きたい事と言いたい事がある」





そう言う玲王の顔はやけに真剣だった。






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改めて順位獲得ありがとうございました…！🙇‍♀️

最初こそ人目につかず細々とやっていたのですが、急激に見てくださる方が増えて本当に嬉しいです！いつもありがとうございます🙏💗

春休みが終わってしまったので更新頻度が下がりますが、完結までよろしくお願いします🤲



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