私に興味がない凪くん。【凪誠士郎】

▼学生の本分を忘れかけてた ページ27

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とは言っても部活では関わる機会はあるわけで。


それが嬉しくもあるけど、元々の悩みの種である後輩ちゃんと凪くんの絡みを指を咥えて見ている事しかできないのに焦ったさを感じる。でもその場に割って入るほどKYじゃない。さすがに。ただ様子見するだけ。



幸いにも後輩、潮田ちゃんは漫画に出てくるような悪女ではないので、アピールといってもせいぜい頑張って話しかけるくらいだ。逆にこの白宝に極悪女がいたらそれもそれで驚きだが。


そんなわけで妬きはするけど急にどうこうなる事はないだろうと少し心の余裕がある。いやまあ私は凪くんの彼女ではないから油断は禁物だが。





「最近凪にあんまり話しかけてねえな」


『玲王。うんそーなの。潮田ちゃんも凪くんが好きっぽいから推して引く作戦決行してる最中』


「何か企ててるんだろうなとは思ってたけど…なるほどな。まあ確かにあの後輩、凪と距離詰めてきてるよな。当の本人は気にしてなさそうだけど」





まあそりゃそうだわ。生徒の前で公開告白したのち一カ月半はしつこく好きアピールしてる私にすら興味を抱かない男だもの。逆にこれで後輩とラブコメ始まったら狂うぞ私。





「ちなみにその作戦いつから？」


『1週間前』


「三日以上もつとかすげえな」


『なんなの私イコール三日坊主なの？』





心外！アイス奢れ！と言うと「嫌だね」と拒否られた。金持ちのくせにとか言わないでおく。けど他の女の子にはすぐ奢ってたくない？なんで私はダメなの？


そういえば優愛と薫にも言われたな。今日は1週間記念日とかなんとか言ってポッキーくれた。一応めでたいはずなのにまったくもって嬉しくなかった。





「凪があんなんだから勝算があるとは思えないけど…まあ頑張れよ。つってもそのうちそれどころじゃなくなるだろうけどな」


『？…どういう意味』


「来月中間テストだろ。部活やりながらだと時間取れないだろうし、いつまでも凪ばっかに目向けてると成績エグい事になんぞ」


『……………あ』





そういえば学生の本分は勉強でした。






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