▼すごい進展なんじゃない? ページ14
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『おはよ凪くん!』
「…んー」
『昨日はちゃんと帰れたか心配だったんだよ。メッセージ送ったけど何の返事もなかったし…』
「あー…寝てた。帰って速攻」
『それならよかった。道の途中で地べたで寝たり、変な人に誘拐されたり、カラスにつっつかれたりしてないか心配で心配で』
「どんだけ俺の事ポンコツだと思ってるの…」
万年寝太郎の凪くんの事なので失礼だが道端で寝てても全く違和感がない。てか想像できる。彼が帰った後、髪を乾かしている間に、凪くんはちゃんと帰れただろうかとふと心配になってそわそわしていた。
一カ月前にもらってそれ以来なんの音沙汰もなかった連絡先。安否を確認するメッセージを送ったが既読はつかず、加えて彼の家も知らないので何も行動に移せなかった。けど今日学校で生存確認ができて嬉しい限りである。
私よりも先に学校に来ていた友達に「おはよー」と挨拶しに行くと、友達はあんぐりと口を開けて信じられないものでも見たかのような顔をした。それはもう目も口もかっ開いて。
『…え、何?』
「何じゃないわよ。昨日はちゃんと帰れた?とかカップルみたいな雰囲気醸し出しといて…!アンタまさかもう付き合ったり」
『違う違う。昨日凪くんを夕飯に招いただけだよ』
「なぜそんな展開になった?」
かくかくしかじか…と簡潔に説明すると、友達は「夕飯だけでもすごい進展なんじゃない?」と終始目をかっ開いてワクワクした様子を見せていた。普段辛口な友達が珍しく恋バナに同調しているのを見て私も昨晩の感情の昂りを思い出し「だよねだよね!」と共感する。…のも束の間。
「ハッ……ちょっと待って」
『どうした』
「まさかアンタ、凪が使った食器とかコップとか舐め回したりしてないわよね?」
『私を何だと思ってんの?』
どうやら私は友達に好きな人が使った食器やコップを舐め回すような気色悪い人間だと思われているらしい。風評被害だ!と訴えると、友達はお詫びに自販機で好きな飲み物を奢ると言ってくれた。のであえてお値段高めの綾鷹を要望した。
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雪菜(プロフ) - Kyoro丸。さん» !!!!めちゃくちゃ嬉しいです〜!!続編行きそうなのでこれからも頑張ります!!ありがとうございます☺︎☺︎☺︎ (2023年4月7日 16時) (レス) id: f0574d2f45 (このIDを非表示/違反報告)
Kyoro丸。(プロフ) - いや、これは殿堂入りしなければならない作品でしょ!めっちゃタイプです!これからも頑張ってください〜! (2023年4月7日 14時) (レス) @page10 id: ea6fdef67d (このIDを非表示/違反報告)
雪菜(プロフ) - みっちゃんさん» うわあああ嬉しいです!!春休みなのでちょくちょく更新していきます!ありがとうございます〜〜〜!!! (2023年4月7日 12時) (レス) id: f0574d2f45 (このIDを非表示/違反報告)
みっちゃん(プロフ) - もうどタイプすぎて時間を忘れて一気見してましたwww. 新しい更新まってまーーーす!!!!!!! (2023年4月7日 12時) (レス) @page33 id: 49aaf38551 (このIDを非表示/違反報告)
雪菜(プロフ) - さえさん» 本当ですか…!!!!めちゃくちゃ嬉しいです!!!動悸がすごいです!!ありがとうございます〜!!!☺︎☺︎☺︎ (2023年4月3日 0時) (レス) id: f0574d2f45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪菜 | 作成日時:2023年3月7日 21時