番外編�� ページ40
雨が降っていた日のことだ。
「A、見てー！」
『……………エマ。何やってるの』
小さい子達と一緒に傘に穴を開けている。
色々な形に黒いビニール傘をくりぬいているのだ。
『それどうするの？もう使えないよ』
「いーのいーの！見てて」
エマはそこに紙を貼り始めた。
半透明の、ピンクや黄色の紙。
「ノーマンいいよー！！」
エマの合図でノーマンが電気を消した。
外が雨だから、ほとんど真っ暗になる。
何も見えなかった。
が、ピカッと何かが光る。
『……………うわ、綺麗』
黒いビニール傘の中にランタンが置いてあったのだ。
光が半透明の紙を透けて、影が壁に映りこむ。
色つきの影だ。
くりぬかれた形で映っている。
丸に星、くまやうさぎまであった。
『凄いよ、エマ』
「えへへー、ノーマンが教えてくれたんだ」
「本にのってたから」
そこで扉が開けられて、いったん影が消えた。
ノーマンも電気をつける。
入ってきたのはレイだった。
「部屋真っ暗にして何やってるんだよ」
「へへー、いいこと」
「いいこと？」
「まあ見ときなよ」
ノーマンが再び電気を消す。
部屋がカラフルに色づいた。
「こりゃ凄い」
『ね、綺麗だよね。エマ、傘をゆっくり回してみて』
「こう？…………わぁ！」
光がゆっくり回り出す。
チカチカと輝いて幻想的だった。
『…………こういうのもいいね。いっつも外ばかりだけど』
「そうだな」
そのとき、ふっと光が消えた。
ランプの炎が消えたのだ。
「ノーマン、電気！」
「んー………スイッチが見つからない」
頑張ってノーマンがスイッチを探している。
けどなかなか見つからないようだ。
暗闇というのはやはり不安である。
手探りでレイを探そうとした時。
ゴロゴロゴロ
音が轟いて、一瞬だけピカッと光る。
びっくりして何かにしがみついた。
「………今の"雷"かな」
「大きかったね。近くに落ちたかも」
『…………』
しばらくしてようやく電気がついた。
私が誰にだきついていたのかがわかる。
レイだ。
「なんだ。怖かったの」
『ノーマンうるさい』
「そーかそーか、怖かったのか」
『怖くないってば』
あやすように背中をポンポンしてくるレイ。
完全にからかわれてる。
『やっぱり雨の日は嫌いだ』
それからも雷が鳴るたびにからかわれました。
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レンスイ(プロフ) - 随分前に感想依頼頂いた者です！ とても面白い作品が拝見でき嬉しかったです！ 感想は私の作品で書いてあるので、目を通していただけたら嬉しいです。ありがとうございました！ (2019年5月25日 17時) (
レス) id: 85db579f44 (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお - 33話の『エマはニッコリした』を『エマは怪しい笑みを浮かべた』にしたらどうでしょうか？ (2019年3月30日 17時) (レス) id: 297e0956e6 (このIDを非表示/違反報告)
零 - 主人公と誕生日被ってました！この小説ミスが無いし文は読みやすいしで最高ですね！ (2019年3月21日 1時) (レス) id: 1a221874dd (このIDを非表示/違反報告)
まこと - コニーが出荷される日に初めてカロが眠れなかったり、出荷された翌日に食欲がないのと3日も寝込むのはママ視点からしたら怪しすぎる (2019年3月13日 19時) (レス) id: f89bfe1a17 (このIDを非表示/違反報告)
?aksn?(プロフ) - 夢主の誕生日と私の誕生日が一緒で驚きました笑これからも頑張ってください！ (2019年3月10日 13時) (レス) id: e6b7d8f455 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翡翠 x他1人 | 作成日時：2019年1月4日 18時
