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いつも通りの朝がやって来る。
朝六時になる鐘の音。
起き出す子供達。
「おはよう、レイ」
「…………おう」
「おはよう、A」
『…………おはよう』
「おはよう、ノ…………」
エマの声が途切れた。
そこにノーマンはいない。
もうこの世界のどこにもいない。
いつも通りの朝なのに、いつも通りじゃない。
『…………』
「あら、もうごちそうさま？」
『…………うん』
朝食は食べれなかった。
食べたら吐きそうだったんだ。
脱獄計画…………。
ドンとギルダが頑張ってくれている。
レイは…………。
「俺は降りる。逃げたきゃ勝手に逃げろ」
昨日の夜、確かにそう言った。
違う人のような顔をして。
今ではママの目線を気にせず本を読んでいる。
私はその隣にそっと腰をおろした。
『…………さっきから全然ページ進んでないよ』
「…………知ってる」
コテっと頭を倒して、レイの肩に乗っけた。
今日も空は青かった。
どこまでも青く続いていた。
『ねぇ、レイ。私は悔しかったんだ』
「……………」
『ノーマンを助けられなかった』
四人で絶対に生きて逃げるって言ったのに。
ノーマンは生きたがっていたのに。
『でもそれ以上に泣けなかったのが悔しい』
声が震えていたかもしれない。
今さら泣いたって遅いのに。
ノーマンはずっと隣にいた。
私の側で笑ってたのに。
彼が死ぬってなっても泣けなかった。
『私は信じてないんだよ。誰も信じてない。ノーマンなんて信じてやるものか。私の意思を踏みにじったくせに。
…………死んだなんて、信じない』
「………………」
レイは静かに本を閉じた。
そして私に寄りかかってくる。
二人で一緒に空を見上げた。
空はどこまでも続いてるんだ。
きっとノーマンの頭上まで。
「泣いてるのか」
『泣いてないよ』
「ウソつき」
『レイだって泣いてるくせに』
「泣いてねーよ」
そこでレイはガバッと起き上がった。
そして乱暴に私の頭を撫でる。
その表情はくしゃくしゃで。
目の光は死んでいなかった。
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レンスイ(プロフ) - 随分前に感想依頼頂いた者です！ とても面白い作品が拝見でき嬉しかったです！ 感想は私の作品で書いてあるので、目を通していただけたら嬉しいです。ありがとうございました！ (2019年5月25日 17時) (
レス) id: 85db579f44 (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお - 33話の『エマはニッコリした』を『エマは怪しい笑みを浮かべた』にしたらどうでしょうか？ (2019年3月30日 17時) (レス) id: 297e0956e6 (このIDを非表示/違反報告)
零 - 主人公と誕生日被ってました！この小説ミスが無いし文は読みやすいしで最高ですね！ (2019年3月21日 1時) (レス) id: 1a221874dd (このIDを非表示/違反報告)
まこと - コニーが出荷される日に初めてカロが眠れなかったり、出荷された翌日に食欲がないのと3日も寝込むのはママ視点からしたら怪しすぎる (2019年3月13日 19時) (レス) id: f89bfe1a17 (このIDを非表示/違反報告)
?aksn?(プロフ) - 夢主の誕生日と私の誕生日が一緒で驚きました笑これからも頑張ってください！ (2019年3月10日 13時) (レス) id: e6b7d8f455 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翡翠 x他1人 | 作成日時：2019年1月4日 18時
